iPhone 5s/5cの注目点はプラチナLTE!……キャリア選びの本命は?
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■ネットワーク…800MHz帯対応はエリアの広さと繋がりやすさの鍵
今回のiPhone 5sとiPhone 5cのキャリア間の差別化ポイントと言えば、やはりLTEの800MHz対応だろう。発表前から噂されていたが、プラチナバンドと呼ばれる800MHz帯への対応で大きく勢力図が変わってくるのでは無いだろうか。また、昨年からソフトバンクモバイルもプラチナバンドとして900Mhz帯を割り当てられており、今回のiPhoneはどちらもその900MHz帯にも対応すると発表があったが、現状では3G回線のみの利用となっている。
KDDI(au)では、800MHz帯を中心に構築しつつ、iPhone 5に対応すべく、2.1GHz帯の基地局敷設も同時並行にて行っていた。対してソフトバンクモバイルはメインの2.1GHzでLTEを構築、イーモバイルの1.7GHzも使えるということもあって、iPhone 5の時点ではソフトバンクモバイルにやや分があったとも言える。しかし今回のiPhone 5s、iPhone 5cで800MHz帯対応となったことで、同帯域をLTEネットワークの中心バンドと据え、LTEの実人口カバー率を97%にまで拡大しているKDDIが一気に形勢逆転と言えるかもしれない。
同じく800MHz帯を保有しているNTTドコモのLTE敷設の中心は2.1GHz帯であり、800MHz帯、1.5GHz帯、そして今年10月からLTE運用を開始する1.7GHz帯は主にトラフィック対策・高速化用途で使用されている。また800MHz帯、いわゆるプラチナバンドの特性である電波の飛びや回り込み易さで、ビルの谷間などの繋がりにくい場所での快適さを享受できると思われる。なお、1.5GHz帯に関してはドコモのほかKDDI(au)もLTE回線に使用しているが、今回のiPhone 5sおよび5cではこの帯域は利用できない。
RBB TODAYで8月に行ったスピードテストデータによるネットワークの検証結果でも、KDDIのAndroid端末はLTE接続率(計測時にLTEで計れる確率を%で示した値)が99.1%と最も高く、OS別スピード分布比較においても、8Mbps以上を計測した比率で高い結果となっている。AndroidがiPhone 5s、iPhone 5cに置き換わることを想像すると、その快適さは期待できる。
■サービス-各社独自サービス、好みによって選ぼう
キャリア独自のサービスにも注目してみよう。ユーザーの中にはこの独自サービスによってキャリアを選ぶ人もいるだろう。細かくは各社ホームページを参照していただきたいが、KDDIはauスマートパスやKKBOX(旧LISMO unlimited)など、定額系コンテンツが豊富なイメージ。またLISMOなど購入履歴をiPhoneへ引き継げるサービスもあり、KDDIのフィーチャーフォンから乗り換えるユーザーにとっては嬉しい限りだ。またソフトバンクモバイルもアニメ・映画・ドラマ見放題のムービーLIFE、UULAのような定額エンタメ系のサービスも充実している他、Family Appsという知育ゲームが利用できるなどユニークなサービスもある。
NTTドコモも現時点ではどのようなサービスが対応するかわからないが、現状Androidで展開されている「dマーケット」のようなサービスをなるべくiPhoneに展開するという動きがあるだろう。これらのサービスはユーザー一人一人の好みによるところも大きいので、自分のライフスタイルにあったものを選ぶのがいいだろう。
■料金…3社横並びの予想、NTTドコモのライトプランも魅力
料金については各社公式な発表はまだないため検証しにくいが、おそらくそれほど差異が無いと思われる。しかしNTTドコモのライトプラン「Xiパケ・ホーダイ ライト」が適用されると、他社よりも1000円近く安くなり、ライトユーザーにとっては魅力的になるだろう。しかし、他社もこのようなプランがでないとも限らない。各社の発表を待って判断するのがいいだろう。
■iPhone 5s、iPhone 5c登場によってキャリアの本質が問われる
フィーチャーフォンの時代には、キャリアが手配する端末の魅力で選ばれてきたが、スマートフォン全盛になり、iPhone 5s、iPhone 5cのようにどのキャリアでも扱われる様になると、キャリアのネットワークの良さやサービスの質が選ばれることとなる。また料金プランの柔軟性などでもキャリアの差別化が進むと思われる。キャリア選びに、一層キャリアの本質が問われる時代となったと言えるのでは無いだろうか?
《RBB TODAY》
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