“空気を買う時代”がもうすぐ到来!?…トレンド予測レポート
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
●空気清浄機の歴史とこれから
家電コンシェルジュの神原サリー氏は、「空気清浄機の歴史には3つのステージがあったと思います」という。最初のステージはタバコの消臭、2つ目のステージは花粉症対策。ここで有害物質を取り除くという役割を持った。そして3つ目のステージは「鳥インフルエンザ」や「サーズ(SARS)」といった話題とともに迎えた。「これらのウイルスを除去するには、より高度な技術を要します」。空気清浄機は、その時々のニーズの高まりに合わせてシェアを拡大してきた。最近は、“一家に1台”から“各部屋に適切なタイプ”という流れが見受けられる。
空気清浄機の種類について神原氏は次のように説明する。まず有害物質の除去の仕方によって、「ファン式」と「電気集塵式」がある。多くは「ファン式」というタイプで、ファンを回して空気を取り込み、フィルターで空気中の有害物質を除去するもの。「日本では、ウイルスや花粉症など、空気清浄機のニーズが高まる冬に、空気が乾燥します。こうした気候の関係上、加湿機能付きの空気清浄機が多いのも特徴です」。
イオン式は、空気清浄機を通じてキレイになった空気を放出する際に、一緒にイオンを放出する。「放出されたイオンは、空気中のウイルスやカビを包み込み、その働きを抑えるそうです。その結果、イオンによる除菌、脱臭などの効果が得られると言います」。
神原氏によると、「オフィスのデスクなど、パーソナルスペースで小型のイオン発生機を使う」といった話をよく聞くという。これが前述の“適切なタイプ”による使い分けだろう。イオン式の中には静電気除去効果のあるものがあり、「美容院のような、静電気が発生すると都合の悪いところは、こうしたプラズマクラスターなどの空気清浄機が活躍する場所だと言えるでしょう」。
《高木啓》
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