【CEATEC 2013 Vol.36】東芝、TransferJetでデジタルコンテンツを高速ダウンロード
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
TransferJetは、4.48GHz帯の周波数を利用し、最大560Mbps(実効375Mbps)のデータ転送を実現する。通信距離は数cmと短いため、データ漏えいの可能性が低く、面倒なセキュリティ対策も不要だ。また、あらかじめ登録している機器のみと接続する設定も行なえるため、スキミングの危険性もない。
近接無線技術としては「NFC」も注目されているが、こちらはデータ転送速度が遅いため、大容量のデータ転送には向かない。TransferJetの場合、たとえば1時間のテレビ番組(MPEG4、170Mbyte)ならば、僅か数秒足らずで転送できることになる。TransferJetコンソーシアムによって規格化され、国際標準化(ISO/IEC)も完了しているため、今後さらに普及に拍車がかかるかもしれない。
東芝ブースではTransferJetの通信を実現するためのデバイスやアクセサリーを出展していた。たとえばデバイスとしてIC、モジュール型、マイクロSDカード型、USBアダプタ型、SDメモリカード型(発売予定)といった多くのタイプを用意。デジタルカメラなどにマイクロSDカード型やUSBアダプタ型のTransferJetモジュールを装着した使い方を示していた。
とにかく転送速度が速いので、カメラからPCへの写真・動画データの転送や、コンテンツのダウンロードなどに適している。東芝では、課金システムのソリューションも提案しており、NFCで本人認証を行い、TransferJetでデータを転送するといった併用法も提案していた。TransferJetコンソーシアムによれば、「将来的に10Gbpsまで転送速度を高めていきたい」という。そうなれば大容量コンテンツが、さらに短時間で転送できるようになるだろう。
《井上猛雄》
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