【CEATEC 2013 Vol.47】ジェスチャー機能を実現する表面実装型の超音波センサー[動画]
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この中でも特にユニークだったのが、外形が5.2×5.2×1.2mmと小さな表面実装型(SMD)の超音波センサーだ。このデバイスの大きな特徴は、空間でジェスチャー操作を実現できる点だ。
展示ブースでは、本デバイスを複数(2ヵ所)組み込んだタブレットPCでデモを行なっていた。送信信号の反射波を各ポイントで受信することで、対象物(ここでは手)の3次元位置と動きを検出。これにより空間でのジェスチャー操作を実現できる。映像のようにピンチしてオブジェクトを拡大・縮小したり、フリックしてスクロールすることが可能だ。
もう1つユニークだったのはデジタル出力が可能な加速度センサーとジャイロコンボセンサーだ。これらは自動車の安全性に寄与する車両セーフティシステムや車体制御用用電子システムに利用できる。加速度センサー「SCAシリーズ」は、同一ピン配列のため、同じ基板上で軸数を変えて搭載でき、1軸および2・3軸のタイプがある。センサーのレンジはX軸が1.5~2.0G、Y軸が0.2~1.5G(傾き検知)、Z軸が4.0~12Gとなっている。
車載への適用例としては、横滑り防止装置(ESC)、電動パーキングブレーキ(EPB)、アンチロック・ブレーキシステム(ABS)、電子制御サスペンション(ECS)などがある。
一方、ジャイロコンボセンサー「SCC1300シリーズ」は、加速度センサーのSCAシリーズに、ジャイロ検知機能を追加したもの。これまでメーカーでは加速度センサーとジャイロを個別に実装していたが、このセンサーを使えば1つのデバイスで済み、コストダウンが図れる。さらに精度面での向上も見込まれる。
このジャイロコンボセンサーも車載への適用範囲が広く、横滑り防止装置(ESC)に加え、アンチロール制御(ARC)やロールオーバー検出(ROV)などさまざまな用途に用いられる。
もともと同社のデバイスは、いわゆる民生用よりも品質グレードが上の製品を扱っている。検出精度も温度特性(リニアリティ)なども優れている。常時自己診断機能も搭載し、デバイスに何か異常があった場合には特定端子からアラート電圧を出力する仕組みもある。このような機能は信頼性が求められる車載市場に大変適している。もちろん自動車用品質基準AEC-Q100にも適合しているという。
タブレットPCに2つの超音波センサーを組み込み、ジェスチャー操作を実現。フリックでオブジェクトを拡大・縮小
こちらは画面のスクロールをジェスチャー操作で行なっているところ
《井上猛雄》
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