新しい「iPad Air」「iPad mini Retina」をハンズオン!……アップルが発表会を開催
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新製品「iPad Air」は、従来の9.7インチディスプレイを搭載するiPadの最新モデル。ディスプレイ部はマルチタッチ対応のRetinaディスプレイを採用しており、解像度は2,048×1,536画素、画素密度は246ppi。プロセッサーには64bitアーキテクチャ対応の「A7」チップを搭載。ユーザーの動きをトラッキングしながら、メインプロセッサーの処理負担を軽減するモーションコプロセッサー「M7」をiPhone 5sと同様に採用している。前機種に比べてCPU性能が約8倍アップするとともに、グラフィックス性能も72%高くなった。
「iPad mini Retina」は解像度2,048×1,536画素、画素密度326ppiの7.9インチ・Retinaディスプレイを新搭載。プロセッサーも64bitアーキテクチャ対応の「A7」となり、「M7」モーションコプロセッサーを採用したことなどが大きな特徴だ。CPU処理性能は従来モデルの約4倍、グラフィックス性能は約8倍にアップしている。
両モデルともに最大ストレージ128GBのモデルが加わり、全部で128GB/64GB/32GB/16GBの4モデル展開になる。本体カラーバリエーションはWhite/SilverとBlack/Space Grayの2色。
本日のイベントでiPad Air、iPad mini Retinaの実機をハンドリングすることができた。
iPad Airはまずその名の通り、本体の軽さと薄さに大きなインパクトがある。本体はWi-Fiモデルが469g、Wi-Fi+Cellularモデルが478gと、前機種のiPadから約28%の軽量化を実現。さらに前モデルからベゼル幅を約43%狭額縁化したことなどにより、本体サイズがさらにコンパクトになっている。外形寸法は169.5×240×7.5mm。本体の薄さは約20%アップして、奥行きサイズが7.5mmになった。本体を真横から見ると、そのスリムさを実感できる。
キーノートスピーチの壇上で、アップルのCEOであるティム・クック氏は「本体をより薄くするために、内部設計を100分の1ミリ単位で見直しながら薄型化を図った」と説明。ガラス/タッチセンサー/Retinaディスプレイ/バッテリーとUnibody設計の薄型化を徹底し、総容積も24%削減している。
本体を手にとってみると、その軽さは片手で持ちながらでも、Webブラウジングやドキュメントの閲覧が無理なく行えそうなほど。ごく短い時間内でのタッチ&トライだったが、動画の閲覧やWebブラウジング、iMovieアプリによる動画の編集などもサクサクとできて、処理性能が向上したことも実感できた。
iPad mini Retinaはスペック上では本体の奥行きサイズが僅かに増して、7.2mmから7.5mmになっている。また質量もWi-Fiモデルが308gから331gに、Wi-Fi+Cellularモデルが312gから341gになった。ただ、実機を手に取った感触では前モデルのiPad miniとまったく変わらない。高精細なRetinaディスプレイにより、さらに高品位な動画や静止画の再生が楽しめそうだ。
iPad Air、iPad mini Retinaとも、本体にiPadとして初めてデュアルマイクを搭載し、収音時のノイズキャンセル性能を高めた。FaceTime HDのビデオ通話がよりクリアに録音できるようになったほか、本体の上側とトップの2箇所にマイクを配置したことで、iPadを横に構えて動画を撮る際に、誤ってマイクを手で塞いでしまわないよう工夫がされている。このほか、両モデルともにCellularモデルはより多くのLTE周波数帯に対応し、世界各国のLTEネットワークのカバレッジを広げた。バッテリーライフは連続10時間駆動に対応する。
iPad Airは11月1日から、iPad mini Retinaは11月中に全世界で販売がスタートする。なお前モデルのiPad mini、およびiPad2は新製品の発売後もWi-Fiモデルが継続販売されるとのこと。
純正アクセサリーの「Smart Cover」「Smart Case」も同時発売される。ともに5色の基本カラーバリエーションのほかに、プロダクトREDが加わる。iPadの本体背面も包み込むSmart Caseには新しく搭載されたデュアルマイクのための穴が2つ設けられている。
ティム・クック氏は、iPadに関連するプレゼンテーションの中で「iPad miniは発売以来、オリジナルiPadの体験をより小さな本体でフルに実現したデバイスとして非常に好評を博している」としながら、今回多くのユーザーからリクエストが寄せられたことにより「iPad mini Retina」を商品化したと説明。「鮮明に印刷された雑誌と同じくらい、高精細なディスプレイ表示が特徴」とアピールした。またiPad Airについては、「この本体の薄さと軽さは、実際に手に取ってみれば劇的に変わっていることがわかるはずだ。ぜひ多くの方に実感してもらいたい」と呼びかけた。
クック氏は「iPad」のビジネスについて、これまでにiPadが1億7000万台の累計セールスを達成したことを紹介し、「アップルの歴史の中で最も成功したデバイス」と位置づけた。「他社も様々なタブレットを発売してきたが、iPadとのシェアの差は歴然としている。カスタマー満足度も、当社が調査を始めてからずっとトップをリードし続けている。その理由はハードウェアとソフトウェア、サービスが高次元で融合しているからだ。iPadには475,000以上のiPad専用アプリがある。その内容は量が多いだけでなく、質が高いことも強調したい。クリエイティブ、エデュケーションなど、それぞれのフィールドに最高のアプリが揃っている。iPadは素晴らしいユーザー体験を、発売以来実に短い時間で達成した」。
キーノートでは同日発表された新しいノートPC「MacBook」のラインナップや、最新のオペレーティングシステム「Mac OS Marverics」、年末発売予定の「Mac Pro」の特徴についても詳しい紹介が行われた。クック氏は「iPadの新しい4つのラインナップをはじめ、年末に向けて充実した製品群を用意することができた」と胸を張った。
《山本 敦》
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