トレンド予測「バブルふたたび」?…注目はジェラート、ホームベーカリー、カメラ
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元『日経トレンディ』編集長で、商品ジャーナリストの北村森氏は、「プロデューサー巻き」や「ディスコ」の他にも、バブル期トレンドを彷彿させる商品は少なくないという。
たとえば“イタリア料理”を指す「イタめし」。「80年代半ばくらいから、現地でしか食べられなかったような料理が、日本国内で食べられるようになった。現代でこの流れによく似ているのが『ジェラート』。アイスクリームとも、シャーベットとも一味違う、イタリアのスイーツだ。1989年にブームとなったソニーのビデオカメラ『ハンディカム55』は、パスポートサイズという印象的なフレーズと扱いやすさが支持を集め、ビデオカメラの利用シーンを広げた。その現代版が『ウェアラブルカメラ』だ。『ホームベーカリー』もバブル期にブームを迎え、現在、新たにブームを迎えている。当時、家庭で焼きたてパンが食べられるという新規性が消費者心理をつかんだ」。
バブル期トレンドのリバイバルの理由として、北村氏は大きく3つをあげる。まず、バブル期の若者による影響があげられる。「当時、青春を謳歌していた若者が、様々な企業で決定権者になっている。当時楽しんだバブル期の商品を復活させようという気運が高まっているようだ」。
2つ目には、バブル期の商品の力強さがあげられる。「消費意欲が高まっている時の商品というのは、全体的に力強いものが多い傾向にある。商品のイメージがわくというのも重要なポイントだ。イメージなり、品質なりに安心感を持てるということは、リバイバルの要件だ」。
さらに、ここ2~3年間の消費者心理として、高級な白物家電が支持を集めるなど“気持ちにゆとりを持つという流れ”と、家での時間の過ごし方にこだわるといった“家庭回帰という流れ”があるという。「景気回復により、こうした消費者意識の流れにスポットライトが当たった。同時に、余裕のある消費者が広がり、トレンドとして大きく取り上げられるようになった」。
◆ジェラート、ホームベーカリー、カメラ、注目の3アイテム
トレンド総研では、今後のブームが予想されるアイテムを選出。北村氏がバブル期トレンドを彷彿させるとした「イタめし」、「ホームベーカリー」、「ビデオカメラ」の中でも、ちょっとした贅沢感が楽しめたり、手軽に本格的な体験ができたりする3アイテムを例に挙げている。
●ロッテアイス『ジェラートマイスター』…2013年9月30日に発売された。素材本来の風味と滑らかな舌触りを意図したジェラートだ。全6フレーバーは、産地や品種にこだわり素材が選定された。練ると、食感が滑らかになる。ロッテアイスは「イタリアジェラート協会」が主催するジェラート世界大会に、2007年より6年連続で入賞しており、その入賞歴のある研究員により生まれたのが「ジェラートマイスター」だという。
●タイガー魔法瓶『ホームベーカリー KBH-V』…一気に最高温度まで加熱できるIHヒーターを採用し、細やかな温度調整を可能にした。自宅で、簡単に、本格派のパンを作れる。北村氏が提示した、“自宅回帰”の流れとも相まって、今後、より多くの注目を集めそうだ。
●SONY『HDR-AS30V』…“アクションカム”を謳う、小型、軽量ウェアラブルカメラ。防水、GPSなどの機能も備え、様々なシーンでの利用が可能だ。ハンズフリーでも撮影できる。
《高木啓》
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