【木暮祐一のモバイルウォッチ】第40回 さらに進化した「Note」、GALAXY Note 3をレビュー
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■ペン入力による操作をより分かりやすく
スマートフォンのディスプレイサイズが多様化し、5インチクラスのディスプレイを備えるものも多数ラインナップされるようになってきた。GALAXY Noteシリーズはいち早く5インチクラスのディスプレイを装備し、それまでのスマートフォンとの棲み分けを成功させてきた端末だが、他のスマートフォンで5インチクラスのものが登場してきた中でも、Noteシリーズならではの存在感をアピールしている。というと、GALAXY Noteはスマートフォンというよりも“通話も可能な電子手帳”としての存在意義を強調した端末だ。何より特徴的なことは、端末に付属のSペンを使って、様々な手書き操作に対応していること。ペンによる端末操作や、文字入力、絵の描画など、他のスマートフォンでは真似できない機能を備えているのである。
この特徴的機能であるペン入力周りの機能進化をみていくと、まず「エアコマンド」という機能が新たに搭載された。Sペンのボタン押しながら画面の上に浮かせると、Sペンを活かせる5つの機能をダイレクトに呼び出すことができる。順にその機能をご紹介すると、「アクションメモ」はNote 3がどのような画面表示の状態においても、画面最前面に手書きメモを表示し、直ちにメモを取ることができる機能。さらに手書き入力した電話番号やメールアドレスなどを認識し、その手書き文字から「通話」や「メール作成」などのアクションを起こすこともできるようになった。
「スクラップブッカー」は、Web閲覧時にこの機能を立ち上げ、Sペンで囲むことで、そのWebサイトや動画などをスクラップブックに保存できる機能。「スクリーンライト」は、表示中の画面をそのままキャプチャし、その画像にメモなどを添えてメールやメッセンジャー等で送信・共有などができる機能。「Sファインダー」は、端末内からインターネット上まで、キーワードにマッチする情報を探し出してくれる機能。
最後に「ペンウィンドウ」は、他のアプリを使用中にSペンで示した範囲にウィンドウを表示させ、その中に別のアプリを動作させることができる機能。マルチウィンドウ機能は備えられているが、たとえばこの機能を使えば、ウェブで交通経路検索をしながら邪魔にならない場所に電卓を表示させ、ウェブを見比べながら計算をするといったことが可能。
従来のNoteシリーズでは、たとえば「メモ」であればSペンのボタンを押しながら画面をダブルタップすることで起動させることができた。「スクラップブッカー」も同様に、Sペンのボタンを押しながら画面を長押し(長タップ?)することで起動できた機能。今回のNote 3でも同様な操作で各機能を起動させることも可能だ。Noteシリーズの目玉となる機能だが、起動方法を知らなければ宝の持ち腐れになってしまう。そこで、そうした各機能の起動方法を知らないユーザー向けにも、Noteならではの便利な使い方を享受してもらおうというのが、この「エアコマンド」の狙いなのだろう。
■カメラ機能も充実、顔検出を用いた操作性の向上も
その他の機能も見ていこう。色々な機能を試す中で、とくに気に入ったのは13メガピクセルのセンサーを備えたカメラ機能だ。ノーマルモードで撮影しても十分に美しく撮影できるのだが、さらにソフトウェア的にも多様な撮影モードを備えており、シチュエーションに合わせて撮影モードを切り替えることで効果的な撮影ができる。高精細フルHD SUPER AMOLEDディスプレイが十分に鮮やかな発色なので、撮影した風景や料理などが実際のものよりもより美しく撮影・表示されるため、あたかも自分の撮影の腕前が上がった気分にさせてくれるのだ。
また撮影機能設定では、顔検出のON/OFFや測光方法のセレクトなど、デジタルカメラ専用機に劣らない細かな機能設定が可能である。露光は中央重点測光やスポット測光などを選択できる。また筆者はあまり動画撮影はしないのだが、動画の撮影サイズに至っては新たに「4K(UltraHD、4000×2000ドットクラス)」の撮影機能も追加されている。フルHD(1920×1080ドット)の4倍の面積(3840×2160ドット)で動画が記録できる。現状では4K対応のテレビ等の普及率はまだまだだが、今後を見越しての機能進化といえよう。
また、インカメラを利用したユーザーの顔検出による機能も充実している。これは他のGALAXYシリーズでも搭載されている機能だが、たとえば操作中のユーザーの顔を検出し、画面を見ている時はディスプレイの点灯を継続する「スマートステイ」機能、顔の向きに合わせて画面を回転させる「スマートローテーション」機能、動画視聴中に顔が画面を向いていないことを検出した場合に一時停止してくれる「スマートポーズ」機能などがある。
《木暮祐一》
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