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【レビュー】スマホ史上最強のエンターテインメント機、ソニー「Xperia Z1」(前編)

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ソニー“Xperia”シリーズのフラグシップスマートフォン「Xperia Z1」
ソニー“Xperia”シリーズのフラグシップスマートフォン「Xperia Z1」 全 9 枚
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■センサー/画像処理エンジン/レンズにソニーの高度なカメラ技術を投入

 「Xperia Z1」のカメラ性能は「Xperia史上・最強」を目指して開発されたという。携帯電話やスマートフォンのカメラで写真を撮る際にはライフログやブックマーク的な使い方が多く、長く残しておきたいシーンはより高画質なデジタルカメラで撮影するというユーザーがいまだ多いことを受けて、ソニーではもう一歩踏み込んで「写真作品」や「思い出を長く残す」ためのハイレベルな写真クオリティを本機で追求してきた。

 ソニーのデジタルカメラ製品の開発資産が「Xperia Z1」に活かされたポイントは大きく3つある。約2,070万画素の高解像度を備える1/2.3インチ裏面照射型CMOSセンサー「Exmor RS for mobile」、信号処理エンジン「BIONZ for mobile」、そして明るさ値F2.0・広角27mm相当をカバーする高精細な「Gレンズ」だ。

 実際に写真を撮影してみると、街の夜景など暗いシーンを撮る際にフラッシュを発光させなくても、自然な明るさと色合いを備えた写真を撮ることができる。高感度センサーと画像処理エンジンにより、暗所撮影時に発生しがちなノイズが効果的に抑えられている。しかも、レンズの明るさ値がF2.0で光を多く取り込めることから、撮影時のシャッタースピードが高速化でき、夜に限らず昼間の撮影時にもブレやノイズも抑えて鮮明な写真が撮れる。これからのクリスマスシーズンには、ライトアップやイルミネーションの撮影に重宝しそうだ。

 本機にはカメラが撮影シーンを認識しながら自動で画質設定を最適化する「プレミアムおまかせオート」が搭載されている。暗所での撮影時には最大6枚の連写画像を重ね合わせてノイズを低減。逆光下での撮影時には、露出を変えて2枚の画像を連写した後に重ね合わせて、白とびや黒つぶれを抑えた1枚の自然な写真に仕上げてくれる。さらに、約20.7メガピクセルのセンサー情報を約8メガピクセルに凝縮して記録されるので、被写体ブレや手ブレを抑えた写真が撮影できる。ズーム撮影時には3倍ズームまで解像感を保ったまま望遠撮影ができる「全画素超解像3倍ズーム」に対応。とかくスリムな筐体のスマートフォンには光学式のズームレンズを乗せるのが難しいので、安定感のある高画質なデジタルズームが行えるのは嬉しい魅力だ。

 筆者はふだんソニーの「プレミアムおまかせオート」機能を搭載する“サイバーショット”を使っているが、シャッターボタンを押してから連写と重ね合わせ処理を行う間のタイムラグが気になるので、あまり使うことがなかった。「Xperia Z1」では同様のタイムラグが発生しないので、シャッターチャンスを逃すことがない。スマートフォンのカメラに搭載するために、しっかりと機能の使い勝手が練り上げられていることが実感できた。

 なお「マニュアル」モードを選択すれば約20.7メガの写真も撮影できるが、画角は4:3で固定される。ほかにもマニュアルモードに設定すると、逆光など明暗差の大きいシーンもきれいに撮影ができる「HDR(ハイダイナミックレンジ)」機能のON/OFFや、ISO感度、フォーカスモード、露出補正やホワイトバランスなど、単体デジタルカメラ並みの細かな設定項目が選べるようになる。動画は「1080p/フルHD」の高精細なムービー撮影をサポート。動画を撮る際にもHDR機能が利用できることもポイントが高い。

■スマートフォンならではの“遊べる”カメラアプリもプリインストール

 「タイムシフト連写」アプリでは、シャッターを押した瞬間の前後1秒に30枚ずつの写真を高速連写。連続撮影した写真を画面上でプレビューしながらベストショットが選べる。電車など動きの速い被写体を撮る時など、シャッターチャンスを逃したくないシーンで活躍してくれそうだ。

 「ARエフェクト」アプリでは恐竜や熱帯魚など7種類のテーマを選ぶと、被写体と一緒にCGエフェクトを写真に写し込むことができる。他にもランドマークやワイン、書籍の表紙などを撮影して、関連情報をWeb検索できる「Info-eye」もユニークなアプリ。有名なランドマークを撮って、周辺にあるレストランの情報などが手軽に調べられるので、旅行の時などに役立てたい。

 撮影した写真や動画は「アルバム」アプリ上で一括管理ができる。撮影した写真をFacebookやTwitterなどオンラインサービスへダイレクトにアップロードできる機能もアルバムアプリに統合されている。
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《山本 敦》

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