【インタビュー】「新しい体験とプレミアムな価値を提供」“au×三越伊勢丹”の取り組み 2ページ目 | RBB TODAY

【インタビュー】「新しい体験とプレミアムな価値を提供」“au×三越伊勢丹”の取り組み

ブロードバンド 回線・サービス
インタビューの様子
インタビューの様子 全 4 枚
拡大写真
――三越伊勢丹のほうで、今回の取り組みで「こんなことができるんだ」というような新しい発見はありましたか?

北川氏:Origamiさんのプラットフォームもそうですが、オンラインの世界はどんどん進化しています。我々のようなリアルな店舗をやっている側からすると、そういった場所は新しい買い物の接点であり、体験でもあるわけです。我々は、これまで百貨店の重要な役割として「入るとワクワクする」「新しいものに出会える」ということを意識してきました。必ずしも”買い物”だけでなく、来て頂くことそのものやプロセスが楽しいという体験を提供するのが本来の百貨店の役割だと思っています。そうした体験を通じて、百貨店に出店いただいている店舗もお客様の目に触れ、成長していく。それをオンラインの世界でどのように表現できるのかという点は、三越伊勢丹としても百貨店業界としても非常に重要なところです。

 今回、非常に多数の会員様を持っているKDDIさんと、ソーシャルコマースというプラットフォームの上で、三越伊勢丹がリアルな価値を提供するという機会を頂いた。この新しい組み合わせで、お客様にどういう接点を持って頂けるかというのが、まだ数回の実施ですが非常によくわかりました。どのくらいの数の方が反応されるかとか、どうすればお客様にとって魅力的なものに映るのかなど、ダイレクトで見るのとは違う反応を、データからも見ることができました。これだけでも非常に大きな価値があると思っています。

繁田氏:我々はぴあさんとも、auスマートパスで音楽系イベントのタイアップをやらせてもらっています。実際のライブ会場に行って気づいたのですが、auスマートパスを通じてライブに来てくれたお客様の中には、初めてライブに来たという人も多いということ。普段なかなか音楽に触れる機会がない人が、たまたまauスマートパスが起点となってライブを知り、ぴあさんのイベントに来ていたりする。こうした新しい接点が生まれている点は、三越伊勢丹さんとの取り組みも同じだと思います。

勝木氏:「New Year Fashion Night」では、閉店後に伊勢丹新宿店の婦人服売り場でナイトショッピングイベントを開催しました。auスマートパス会員の方をお招きしたんですが、こちらも、普段行っているお得意様向けのナイトショッピングとはまた違った雰囲気で、皆様「エンターテイメントイベントを見に来た」という感覚を受けたようです。特別にお招きして、営業時間外に飲み物やショーを楽しみながらショッピング、という体験が初めてという方が多かったようです。これまでネットでは、実益的な安さやお得感が得られるクーポンは多く見られましたが、そういった単純なメリットだけではない、そこにしかない価値というか、体験を楽しんでいただけたようです。アンケートでも、非常にプレミアム感やロイヤリティを感じたというご回答を多く頂けました。

繁田氏:これをきっかけに、これまで来た事がなかった人が伊勢丹新宿店に来店するようになった。そういうふうになればいいなと思っています。

――今後の展望や取り組みについて聞かせてください。

北川氏:大前提にあるのは、どんなにテクノロジーが進んでも、サービスが進んでも、リアルの価値をしっかりと我々が追求していかないといけないということ。それを、今回のKDDIさん、Origamiさんとの取組みのように、我々が持っていない技術やサービス、考え方を組み合わせて、お客様にしっかり満足いただけるレベルでご提供して、なおかつ期待値を越えていくということが大事だと思っています。その前提に立った上で、とにかくやってみるというところが最も重要と感じています。どこよりも早く、しっかり実行してみるということを重ねていくのが大事なんだと。じっくり検証してじっくり仮説をたてて半年後にやる、ではなく、やってみて、すぐ検証して、またすぐ実行するという繰り返しの経験値こそが重要だと思っているんです。やってみることで、今まで想定していない世界が見えてきて、今想定できないことも起こってくるはずなので、だからこそ実行することやスピードが必要になってくると思います。

繁田氏:auスマートパスとしては、実感として新規顧客開拓が徐々にできていると思います。「たまたま暇で携帯を見ていたら、無料でライブに行けるというのを見て応募して来ちゃった」と50歳くらいの方がバンドのライブに来ることもある。我々自身も新しい感覚を肌で感じ始めてきています。こうした体験をより多くしていくことが、auスマートパスの価値を高めるだけではなく、連動している各社さんのビジネスを大きくしていくことにもなるという実感が湧いているんです。また、もっと機会を増やすことで、都市部だけでなく全国に広がる会員の皆様にもこうした体験を日々提供できるようにしたいと強く思っています。会員数は順調に伸びていて、当面の目標としている1000万人も、年度内には達成できる見込みです。今後も、先日発表したザ・ローリング・ストーンズの公演だったり、色々とプレミアムな特典を用意していく予定です。

――ありがとうございました。
  1. «
  2. 1
  3. 2

《RBB TODAY》

特集

【注目記事】
【注目の記事】[PR]

この記事の写真

/

関連ニュース