雨と雪と積雪の境目は1度刻み 2月14~15日の大雪で
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◆2度が雨雪の境目、1度が積雪の境目
今回の大雪で、南関東では15日未明に雨が混ざった。ウェザーニューズは、気温1度の差で雨か雪かみぞれかが変わってくるので、雨雪判定は非常に難しい予報だという。例えばウェザーニューズ本社のある千葉市について、気象協会は、14日15時からみぞれで21時には雨という予報を出していた。実際には、ウェザーニューズのスマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」内の「10分天気」を見ると、15日0時台に雨になっている。
ウェザーニューズによると雪か雨かの予報は、正確に実況を把握していないと、その先の予報に影響してくるそうだ。ウェザーニューズには14日だけで4万通を超えるウェザーリポートと、15万件を超える「10分天気」報告が届いた。
また雨と雪の境目の気温は1度刻みだということが、ウェザーニューズのウェザーリポーターによる調査でわかった。携帯観測機「ソラヨミマスター」や自宅の温度計を使って気温をはかるとともに、雨か雪かを報告してもらうことで、約2度以下で雪が降り(雨雪の境目)、約1度以下で雪が積もることがわかった。
◆4万6000人と追いかけた路面調査
「雪に伴う影響で、何が1番気になるか?」。ウェザーニューズのサポーターが参加する「ソラミッション」の中でこのように聞いたところ、「車の運転」と答えた人が45%と半分近くに及んだ。そこで、少しの降雪で大きなダメージを受ける関東地方において、ウェザーニューズはウェザーリポーターとともに8日の雪、14日の雪ともに「路面調査」を行なった。
14日の雪では、まず14日に、ソラミッションに参加してリポートしてもらうよう促すPUSH通知を、ウェザーニューズからウェザーリポーターに送った。「影響なし」「芝生にウッスラ」「道路にウッスラ」「道路にシッカリ」の4択から選択してもらうことにした。今回の参加者は全部で4万6372名だった。
15時になると「道路にシッカリ」エリアが拡大したことを受けて、この結果を、速報としてPUSH通知で配信。変化した部分を確認して備えてもらうよう、ソラミッションの結果を通知した。時間が経つごとに新しい結果にアップデートされていく。
これら路面調査の結果をウェザーニューズの「交通気象チーム」が見て、数値予報や10分天気予報の結果と合わせて、「大雪ピンポイント」(スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」内の有料サービス)として情報を出した。GPSで自分のいるエリアを選択して、そこではどんな「予報」が出ているのか、「交通への影響」はどうかがわかる。これらは雪が降る前日に情報を出しているが、路面調査や「10分天気予報」の結果を受けて、随時更新している。将来は、地図上にマッピングして、道路の選択の判断材料になるようにもしたい、とする。
◆今後の課題も
関東地方の交通情報はうまく提供できたのかもしれないが、うまくいかなかったこともある。ウェザーニューズでは、山梨など1m以上の積雪があったエリアに対して、もっと出来たことがあるのではないか、検討課題としている。
《高木啓》
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