問題となったのは、同番組が2012年2月および6月に放送した特集。インターネット詐欺被害を訴える「被害者」2人を弁護士から紹介を受けて取材し、詳細な被害証言を特集として放送した。しかし、この2人は当時この弁護士が所属していた法律事務所の職員で、弁護士から依頼されて「被害者」を演じていたことが、翌2013年7月に発覚した。
この件について、同委員会は「ニセ被害者」の証言を放送したことで視聴者の信頼を損なったと指摘。そのうえで、紹介した弁護士がインターネット詐欺の専門家であり、取材にも立ち会うなど、客観的な裏付け証拠に代わる“保証”があったと考えられるなどとして、「裏付け取材の不足は否めないものの、放送倫理違反があるとまでは言えない」と判断した。