クラウドPBXでスマホもPCも内線化……NTTコム「Arcstar Smart PBX」
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
その一方で、電話やコミュニケーションの世界は、モバイルやクラウドの時代となり、BYOD、FMC、VoIP関連のサービスによってビジネスの効率化やコストダウンを図るソリューションが広がっている。そして、その波はPBXにも及んでおり、NTTコミュニケーションズが3月末にリリース予定のArcstar Smart PBX(以下Smart PBX)は、PBXをクラウド化してBYODとFMCを融合したソリューションを提供するものだ。
■クラウドPBXのメリットは
Smart PBXは、オフィス内の電話設備のうちPBXをクラウド化し、PBXレスの内線環境を実現してくれる。IP化を前提とするので、IPフォンはもちろん、専用アプリをインストールしたスマートフォン、タブレット、PCなどが使える。外線はNTTコミュニケーションズのArcstar IP Voiceか050 plus for Bizを利用する。もし、既存のPBXを活用したいなら、PBXにVoIP-GWを設置して内線交換機機能をSmart PBXに託すこともできる。
PBXをクラウド化することのメリットについて、NTTコミュニケーションズ ボイス&ビデオコミュニケーションサービス部 販売推進部門 担当課長 池田憲昭氏は次のように語る。
「交換機がクラウドにあるので、まずPBXのスペースコスト、管理コストがなくなるというのがあります。それに加えて、拠点が離れていてもクラウドPBXで一元管理できるので運用・管理業務の効率化というメリットもあります」
インターネットへの接続環境があれば、地方の拠点や海外の拠点とも「内線」としてつなぐことができる。これにより拠点間の通話料の削減ができるだけでなく、外出先や出張先でも、スマートフォンなどで無料の内線通話や呼び出しが可能となる。つまり、PBXをクラウド化することで、FMC環境を整備できるということだ。
さらに池田氏は、BYODでのメリットも強調する。「例えば業務に携帯電話を活用するとき、ビジネス携帯を支給するとなると端末や通話料コストがばかになりません。かといってBYODで個人所有の携帯電話などの併用をさせると、業務利用と個人利用の通話料の管理・負担が面倒です。またデバイスプロファイルの管理やセキュリティ対策も課題となります。BYODソリューションも各種ありますが、Smart PBXは050 plus for Biz契約のスマートフォンをPBXの子機、電話機としても利用できますので、セキュリティ対策や業務利用だけの通話料も会社に自動請求されるなど、公私分計も可能です」。
■Smart PBXはこれだけ便利
PBXをクラウド化するソリューションは他社からも提供されているが、NTTコミュニケーションズのSmart PBXならではの特徴はなんだろうか。Smart PBXで利用できる端末はIPベースのソフトフォンとなるため、適当なアプリケーションがあればデバイスを選ばない。前述したがPC、タブレット、スマートフォン、IPフォンの他、必要なら既存のPBX(VoIP-GW経由)も利用できる。そしてモバイル端末の場合、通信キャリアに制限はない。Smart PBXのアプリケーションがインストールできれば、NTTドコモの端末以外は使えない、というようなことはない。
インストールするアプリは、050 plus for Bizのアプリがベースとなっているが、PBX関連の機能が追加されたSmart PBX専用アプリとなる。池田氏によれば「IPフォンやスマートフォンの機種によってはすべての機能がサポートできない可能性がありますが、動作検証など進めていき推奨機種など適宜提示できるようにしていきます」とのことだ。
ビジネスフォンのUIについては、ボイス&ビデオコミュニケーションサービス部 サービス企画部門 担当課長 竹居宣仁氏が説明してくれた。
「Smart PBXは、既存のPBXやビジネスフォンを置き換えるソリューションですので、ピックアップ、転送、保留などの機能も用意しました。電話を受けたのがスマートフォンだから転送できない、といったことはありません」。
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