2014年本屋大賞、和田竜の『村上海賊の娘』
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『村上海賊の娘』は著者による初めての週刊誌連載でもある。構想から4年、小説第4作。舞台は信長に攻められる大坂本願寺だ。毛利は海路からの支援を乞われるが、成否は「海賊王」と呼ばれた村上武吉の帰趨にかかっていた。娘の景(きょう)は上乗りで難波へむかう。第一次木津川合戦の史実に基づく巨篇。第35回(2014年) 吉川英治文学新人賞も受賞している。
著者の和田竜(ワダ・リョウ)は1969年大阪生まれ、広島育ち。2007年『のぼうの城』で小説家デビュー、これは2011年に映画公開された(和田は脚本も担当)。著書に『忍びの国』『小太郎の左腕』『戦国時代の余談のよだん。』がある。
「2014年本屋大賞」の一次投票には全国479書店の605人が投票し、10作品をノミネートした。二次投票ではノミネート作品をすべて読んだ上で、ベスト3を推薦理由とともに投票した。二次投票には330書店から386人の投票があった。
●大賞:『村上海賊の娘』 和田竜・著 新潮社
●2位:『昨夜のカレー、明日のパン』 木皿泉・著 河出書房新社
●3位:『島はぼくらと』 辻村深月・著 講談社
また日本で翻訳された小説(新訳も含む)から選び投票した「翻訳小説部門」第1位には、ローラン・ビネ著、高橋啓訳 の『HHhH プラハ、1942年』(東京創元社)が選ばれた。
「本屋大賞」は、商品である本と、顧客である読者を最も知る立場にいる書店員が、自分で読んで「面白かった」、「お客様にも薦めたい」、「自分の店で売りたい」と思った本を選び投票する。2014年の大賞は、2012年12月1日~2013年11月30日の間(奥付に準拠)に刊行された日本の小説が対象。
《高木啓》
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