ソフトバンク、プラチナバンドのLTEは今夏スタート予定 | RBB TODAY

ソフトバンク、プラチナバンドのLTEは今夏スタート予定

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ソフトバンク代表取締役社長 孫正義氏(5月7日、決算発表)
ソフトバンク代表取締役社長 孫正義氏(5月7日、決算発表) 全 2 枚
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 ソフトバンクは5月7日、2014年3月期の連結決算を発表した。説明会後に開催された質疑応答では、会場に集まった記者から代表取締役社長の孫正義氏に対し、国内携帯事業の戦略に関する質問も寄せられた。

 ドコモやKDDIがアナウンスしている「キャリアアグリケーション」について孫氏は、「ソフトバンクは将来のサービスについて、準備段階ではコメントをしない方針」としながら、着実に下ごしらえを進めていることを強調。「LTEの時は、ドコモはサービスインの5・6年前からコメントしてきたが、当社はスタートする去年までほとんどノーコメントだった。ところが実際に始めたら当社がすぐさまNo.1を獲得したことを思い出して欲しい。iPhoneもそうだ。ネットワークや端末など、サービスの詳細を原則としてローンチの段階まで言わないのが当社のスタイルだが、開始したあとは競争に負けるつもりはない。当社はまだ900MHzでLTE通信を提供できていないが、あと数ヶ月で実現する。そうすればキャリアアグリケーションも当然、900MHzと2.1GHzで可能になる。準備が整い次第、発表と同時に即サービスインという、今までのやり方で提供したい」(孫氏)

 今年の春にスタートを宣言していた900MHz帯でのLTEが現時点でもスタートしていない理由について、孫氏は「ドコモとauは何年も前から上下15MHz幅をもらってサービスを実施しているが、当社はやっとの思いで電波の許認可を得たのに、実際に使えるのは上下5MHz幅だけで、残りの上下10MHz幅については、現在使っている事業者がいるけれども許認可を渡すというとんでもない内容だった。でも、もらわないよりもらった方が良いので、当時は黙って受け取った。その10MHz幅を現在使っている事業者には立ち退いていただく必要があった。そのためにお金をかけながら根気強く説得してきたが、いよいよ今夏ぐらいにサービスインができる目処が立ってきた。私が心配していたよりも、手続きは順調に進んでいる」とコメント。900MHz帯のプラチナバンドによるLTEサービスが今夏にもスタートできるという見解を示した。

 また4月21日に開始を予定していた新料金プラン「スマ放題」の導入が延期されたことについては、「ドコモの様子をみながら、ドコモに見劣りしない内容でスタートできるようなプランを検討してリスタートしたい」と説明。1~2ヶ月の間にはその内容が発表できものとしながら、競争環境次第で先延ばしになる可能性も示唆した。

 音声定額サービスについては「世界的な流れであり、時間の問題で当たり前のものになっていくだろう」としながら、今後どういうソフトバンクとしてどういうスタンスで取り組むべきか慎重に検討したいと述べるに止まった。

 またMVNOサービスの提供についてはケースバイケースで検討するとコメント。SIMロックフリー端末の拡充については「人気のiPhoneが3大キャリアから発売されるようになり、アップルからは直接SIMロックフリーの端末が入手できるようになった。基本的には端末への関心が薄れているのが実態だと」としながら、ソフトバンクとしてコミットしていく必要性を感じていないことを明らかにした。

 また毎年開催していた夏の新製品発表会を行わないことについても孫氏は明言。「これまで年に2~3回の新製品発表会を行ってきたが、現在はアップルが独自に新製品発表会を行っているし、Andoridの新製品は数機種が発表されるぐらい。フィーチャーフォンについては基本的には技術の進化はもう無くなっている。それにもかかわらず、発表会を仰々しく実施する意味がなし、その役割は終わったと認識している。状況が変わるまでは当分見合わせるつもり」との考えを示した。

《山本 敦》

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