【COMPUTEX TAIPEI 2014 Vol.16】インテル基調講演……14nmプロセス技術の最新プロセッサー「Core M」を発表
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インテルはCOMPUTEX TAIPEIの初日、TICC大会堂を会場にリネイ・J・ジェームズ社長の基調講演を実施。14nmプロセス技術により設計された「インテル Core M プロセッサー」などを発表した。
これまでPC用プロセッサーの技術はムーアの法則に則って、微細化と性能の向上、消費電力とコストの削減を実現してきたが、ジェームズ氏は「このことにより、インテルと台湾のエコシステムが持っている技術領域とポテンシャルが、クラウドコンピューティングのインフラとIoT、モバイルやウェアラブルの技術へと広がっている」とコメント。デバイスやテクノロジーの境界線が融合しつつある中で、これからもインテルと台湾のICT産業界が連携していくことにより、モバイル、スマートウェア、クラウドなどシームレスな領域で革新を実現していくことの重要性について言及した。
今年のCOMPUTEX TAIPEIでは多くのメーカーからインテル製のプロセッサーを搭載したモバイル端末が発表されている。ジェームズ氏は「インテルの製品により高機能を実現し、通信ソリューションも搭載するタブレットが今後も数多く登場する可能性がある」とした。実際に同社ではカテゴリー6に対応したLTE-Advanced向け通信プラットフォーム「XMM 7260」のサンプルをBtoB向けに出荷をスタートしており、当技術が数ヵ月後を目処にタブレットに搭載される見込みがあるという。
講演の壇上には台湾Foxconn社のGMであるYoung Liu氏もゲストとして上がり、今後発表を予定しているインテル AtomプロセッサーのSoC、並びにインテルの通信ソリューションを搭載した新タブレットを紹介した。Liu氏は「パワフルなインテルの製品により、シームレスなユーザーエクスペリエンスが提供できることを強調したい」とし、インテル製品を採用する理由を説明した。
世界初の14nmプロセス技術を採用した「インテル Core M プロセッサー」についても詳細が発表された。高速パフォーマンス性能、アプリの切り替え時などにおけるスムーズなレスポンス、パワフルなグラフィックスと長時間バッテリーライフを実現した点が特徴とされる。会場にはASUSTeKのチェアマンであるJonney Shih氏も駆けつけ、開発コードを“Broadwell”と名付けられたプロセッサーを採用する2in1デバイス「ASUS Transformer Book T300 Chi」を紹介。同製品はファンレス仕様となり、高性能かつ、薄型・軽量設計を実現したことが特徴だ。
■統合型「SoFIA」が第4四半期から提供開始
またインテルとして初めてとなる統合型モバイルSoCプラットフォーム「SoFIA」が、エントリークラスのスマートフォンやタブレット向けに今年の第4四半期から提供されることも明らかにされた。さらに2015年にはクアッドコアの「SoFIA LTE」も市場投入が予定されている。
また、兼ねてからコードネーム“Devil's Canyon”として開発されていることが話題となっていた、第4世代インテル Core i7/i5プロセッサー「Kシリーズ」の製品も正式発表。4コアを同時に最大4GHzの周波数で動作させ、次世代のオーバークロック性能も持たせたことで、高精細グラフィックスのゲームコンテンツにも対応する。量産出荷は今年の6月を予定している。
このほかにもPCIe対応のデータセンター向けインテル SSDも本日の講演会の壇上で発表されている。提供開始時期は今年の第3四半期を見込む。
ジェームズ氏は「ユーザーインターフェースと高度なセンサー技術、およびクラウドコンピューティングの技術を発展させていくことにより、さらに生活に溶け込むコンピューティングテクノロジーを提供していくことが、インテルの“次なる旅”」であるとしながら、今年のCESで発表した次世代のユーザーインターフェース技術「インテル RealSenseテクノロジー」の技術やアプリケーションを紹介。今年の第3四半期から最新版のSDKをデベロッパー向けに提供するほか、賞金総額100万ドルの開発コンテストを実施する考えを述べた。ジェームズ氏はスピーチの最後に、「次の目標時期となる2040年に向けて、モバイルやIoT、ウェアラブルで次の旅を成功に結びつけていく。ぜひ台湾の皆様とともに未来を創造して行きたい」と力を込めて語った。
《山本 敦》
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