【Mobile Asia Expo 2014 Vol.7】ファーウェイ、5つの帯域を束ねる混合方式のキャリアアグリゲーション技術を公開
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
日本国内ではスマートフォンやタブレット、モバイルルーターなどコンシューマープロダクトのイメージも強いファーウェイだが、同社のビジネス領域は通信ネットワーク関連の技術から、BtoB向けソリューション、コンシューマー用デバイスまでエンドツーエンドに幅広くまたがっている。
同社は本拠を構える中国国内で現在、大手通信キャリアとともにキャリアアグリゲーションを活用した高速通信技術を開発している。今回のイベントでは最新技術のコンセプトと、現在の進捗状況が紹介された。
中国では大手通信キャリアのチャイナモバイルが、TDD方式によるLTEサービスを昨年末から提供している。2つのTD-LTEの搬送波を束ねるキャリアアグリゲーションサービスについても、同社から今月末を目処に導入開始が予定されており、ファーウェイからも対応するスマートフォンが発売される。またポケットタイプのWi-Fiルーターや加入者宅内機器(CPE)についても夏以降には対応機器が順次拡大していく。
ファーウェイのブースでは、近い将来に実現を目指す技術のコンセプト展示として、5つの搬送波を束ねるキャリアアグリゲーション技術が紹介された。TDD方式の1900MHzから2つ、2600MHzから3つの周波数帯域を同時に束ねることにより、最大95MHz幅として利用しながら最大1Gbpsのピークデータレートを実現するというもの。本技術については「商用レベルのネットワークは既に整っているが、チップセットの開発がまだ追いついていない状況だ」と同社の展示スタッフは説明する。
他にも1800MHzのTDD方式による3つの周波数帯域と、FDD方式による2つの周波数帯域を混合して束ねるキャリアアグリゲーション技術により、同じく最大1Gbpsのピークデータレートを実現するための技術も開発が進んでいる。こちらの技術が開発されている背景には、中国ではチャイナモバイルがTDD方式による4G LTEサービスを先行して開始しているが、他の大手通信キャリアであるチャイナユニコム、チャイナテレコムの2社はTDD方式だけでなくFDD方式によるLTE通信サービスも提供する可能性があるからだ。今回のイベントではチャイナユニコムが1800/2100/2300/2600MHzから5つの帯域を束ねるキャリアアグリゲーション技術を紹介している。
同技術についてはネットワーク関連の技術は既に完成に近づいており、チップセットは今年の第4四半期に、対応する端末は2015年の前半に出荷が見込まれている。
他にも同社のブースではLTEネットワークを活用したモバイル端末向けの動画配信のトライアルサービスや、TD-LTE対応の最新端末の展示などが行われていた。
《山本 敦》
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