【Interop 2014 Vol.28】HP、IPS機能やQoS機能をサポートするSDNアプリを出展
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その1つとして同社のブースで紹介されていたのが、エッジ・スイッチの変更によって、スイッチ側にIPS機能を持たせる「HP Network Protector」というアプリケーションだ。通常のIPSの定義からいうと、WAN側の出入口にセキュリティ・アプライアンスを置き、すべてのトラフィックを監視する方法が一般的だ。
しかし今回、日本HPで展示していたのは、エッジスイッチに対してデバイス側からドメイン名を叩く際に、ディクテイションDBに問い合わせ、悪意か正規かを判断するというものだ。もし悪意のあるドメインであれば、エッジスイッチ側のポートで通信を遮断し、一方ホワイトリストに属するような正規のものであれば、そのまま通信をネットワーク側に通す方式だ。したがってWANの出入口にセキュリティ・アプライアンスを置く必要もない。「いまBYODが普及しはじめているが、個人のデバイスでは、どうしてもセキュリティが甘くなってしまう。そこで企業側のネットワークからセキュリティを担保したいときに威力を発揮するアプリケーションだ」(同社担当)。
もう1つ展示されていたのは、Microsoft Lyncの品質の最適化を行うSDNアプリケーションだ。Lyncのようなアプリケーションによって音声や映像を伝送する場合には、それなりにトラフィックで大きくなるため、通常であればQoSを上げて品質を担保しなければならない。とはいえ常にQoSを高めてしまうと、ネットワークに負荷がかかってしまう恐れがある。そこで音声や映像のときだけ選択的にQoSを高めるというオペレーションを、SDNコントローラ側からエッジスイッチに対して指示する。OpenFlow対応のスイッチであれば、ネットワーク構成を変えずに任意に配置できるため便利だ。
また無線LAN系の新製品としては、11ac対応のAPやクラウド型無線LANコントローラなどもあった。クラウド型は初期導入コストを最小限に抑えられ、追加費用も特にかからないというメリットがある。また拠点ごとにAPを設置したら、あとは複数拠点のAPを一括で制御・管理できるため手間いらずで大変便利だ。今後、無線LANコントローラは、クラウド型が主流になっていくものと予想される。
《井上猛雄》
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