キャリアアグリゲーションの実力を示したau……最新端末で東京、大阪の3キャリアの通信速度を分析する
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なお、データの対象期間は2014年6月1日~2013年6月30日。対象端末は、NTTドコモ- AQUOS ZETA SH-04F、ARROWS NX F-05F、Disney Mobile on docomo SH-05F、Xperia(TM) Z2 SO-03F、Xperia(TM) A2 SO-04F、GALAXY S5 SC-04F。au-XPERIA ZL2、GALAXY S5 SCL23、AQUOS SERIE SHL25。ソフトバンクモバイル-AQUOS Xx 304SH、AQUOS Xx mini 303SH。サンプル数は東京都が2,556件、大阪府が830件、東京都23区が2,189件。
■東京都、大阪府における3キャリアのLTE平均ダウンロードスループット比較結果において、auのLTEが30Mbps超、キャリアアグリゲーション(以下、CA)及びWiMAX2+搭載の相乗効果
計測データ数が多い東京都、大阪府において最新端末におけるLTEの平均スループットを比較した結果、ダウンロードの数値においてauが東京都33.3Mbps、大阪府34.6Mbpsと共に30Mbps 越えを果たした。これは2014年3月に実施した同様の分析と比較すると、10Mbps以上の数値差があり、この5月に導入したCAとWiMAX2+ダブル搭載による影響が出ているものと考えられる。
特に人口過密地域である東京都、大阪府において結果が良かった一因には、CAが持つ特徴のひとつであるスループットの高速化に加え、周波数帯域をうまく分散し、ユーザー一人に割り当てる周波数帯域を効率運用できていることが挙げられるだろう。さらに最新端末ではWiMAX 2+の利用も可能で、全周波数帯を効率よく運用した結果とも言える。尚、アップロードはNTTドコモ6.6Mbps、7.3Mbps、au 6.4Mbps、7.3Mbps、ソフトバンクモバイル8.7Mbps、8.1Mbpsと僅差の結果になっている。
■東京都23区別のスループット比較でもauが優位に
東京23区においてもauがダウンロードで33.0Mbpsと、NTTドコモ23.9Mbps、ソフトバンクモバイル24.1Mbpsに比べ、最も速いという結果となった。更に東京都23区毎に各社を比較したところ、比較可能な21区において15区でauのダウンロード平均スループットが他社を上回った。地域差はあるものの、auが導入したCAネットワーク技術が通信速度向上に対して効果的な手法になったと考えられる。
今回は10Mbps以上もの差がつく大差を記録し、auに軍配が上がった。キャリア各社はLTEへの設備投資を推し進め、世界においても稀に見る通信環境となっている。カバレッジについては昨年5月に総務省にて作成された算出法及び今月8日に電気通信サービス向上推進協議会より発表されたガイドラインに基づいて統一基準が示され、各社再算出を迫られているが、新算出方法でも有利と見られているauが唯一「99%で変わらない」とのコメントを出しているのみで、現状ではカバレッジの差は明確になっていないため、比較できないでいる。その中でauが導入したCA、WiMAX 2+のダブル搭載などの技術は通信の実行速度を高速化したユーザーメリットの高い技術であり、それらを率先して導入した結果として評価できるものだ。またauは年度内にCAに対応する基地局数を2万局まで拡大し、更なる強化を図るという。NTTドコモ、ソフトバンクモバイルも今後CAの導入を予定しているが、各社が設備を整えるまで、先行したauのアドバンテージがしばらく続くものと思われる。今後も各社のネットワークの動向に注目して行きたい。
《RBB TODAY》
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