15拠点・端末からテレビ会議……Chromebox for meetigns
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特徴は、最大15拠点・端末を同時に結ぶテレビ会議を簡単に立ち上げることができる点だろう。記者発表会で同製品の詳細説明とデモを行ったグーグル セールスエンジニア 泉篤彦氏は、Chromebox for meetings(以下Chromebox)を使えば、ハングアウトのビデオ会議に、PCやモバイルデバイス以外にも、会社の会議室のモニタやリビングのテレビなどで会議に参加できるとした。
Chromeboxには、カメラやマイク・スピーカー、リモコンなどが付属し、一般的なモニタ画面をハングアウトの端末として利用できるようにするため、例えば10人いる会議室、オフィスのPC、外出先のスマートフォンなど混在したオンライン会議などを実現できる。デモでは、まさにこの状態を再現していた。Atmosphere Tokyoの会場内に設置されたChromeboxの擬似会議室、Googleのオフィス、外出中のスマートフォンをつないで、会話をしながらExcelのファイルを共有してそれぞれが加工して、報告資料を仕上げるというデモが行われた。
会議中は、各拠点、端末のマイクの音声によって発言者の画面に自動的に切り替わっていた。スマートフォンからの接続は、ネットワーク環境に合わせて解像度を落とした画像が自動的に選択される。ハングアウトの通信はUDPが基本だがペイロードは暗号化される。HTTPSも利用可能で、いちおうセキュアな通信が確保される。
といっても設定は、基本的に自動的に行われる。帯域に合わせた解像度選択や通信方法は通常あまり気にする必要はない。会議の設定や開始もGoogle Appsの管理画面でカレンダーとの連携が可能だそうだ。会議を開始する場合は、カレンダーから会議を立ち上げ、メンバーもカレンダーから通知が届いたりする。
業務利用では、それぞれのアカウントやハングアウトの設定で、セキュリティ、公開範囲、接続許可などを設定する必要があるが、これはGoogleサービスを利用する場合の基本ともいえる。
拠点・端末ごとの発言者の切り替えは自動だが、Chromeboxのカメラは固定式のため、その中の発言者までトラッキングする機能はない。
デモでは売上報告書のExelファイルをメンバー全員が更新を行っていた。Chromeboxには画面共有機能があるので、どの拠点の端末のデスクトップでも会議中に画面表示させることができる。ファイルそのものはGoogle Driveなどを利用すれば、だれがいつ更新してもファイルの同期を気にする必要はない。
Chromeboxはハードウェア本体(カメラ、マイク・スピーカ、リモコン、ACアダプタ等)と年間利用料と合わせて15万円となっている。2年目以降は年間3万5000円の管理コンソール利用料のみとなる。近年では、クラウドを利用した安価なテレビ会議システム、Web会議システムが存在する。専用ハードウェアを使わずPCや汎用のカメラを利用したり、クラウドサービス、ASPサービス、パッケージソリューションなどさまざまで、値段や機能の比較はしにくいが、一定の競争力はある設定といえるだろう。
Google Apps、カレンダー、Driveなど、Googleアカウントに紐づいたサービスとの親和性が高いため、すでにこれらのサービスを業務利用している企業は、比較的安価に会社用のテレビ会議システムが構築でき、マルチデバイスにも対応するという点で、導入メリットがだせるのではないだろうか。
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