【本気の瞬間を聞く Vol.2】ラジオDJピストン西沢……なぜしゃべり続けられるのか
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J-WAVEのワイドプログラム「GROOVE LINE Z」で週4日、3時間半しゃべり続けるというハードな毎日をキープするためには、本番中に機能性ドリンクを開けるという(ちなみに指定銘柄は「眠眠打破」だそうだ)。ラジオDJ以外にも、車のレースやクラブDJ、ランニングなど、寝る間もないほど好きなことに精力的に取り組んでいる西沢氏のお仕事に対する方法論や、その突き抜けたワークスタイルについてインタビューで明らかにした。
--- ラジオDJというお仕事に就かれた経緯を教えてください。
ピストン西沢:そもそも僕は、中学生高校生くらいのときから学校も行かずにずっとギターを弾いていた悪いガキで(笑)、音楽を生業にしたいと思っていたんです。音楽でご飯を食べる方法の1つとして、手っ取り早くお金をもらえる仕事が、クラブDJだったんですね。それに飛びついて音楽でご飯を食べる方法を模索しているうちに、当時放送局の開局ラッシュがあって、J-WAVEも開局したんです。それにどうしても入りたくて。人づてに頼んで入れてもらい、ラジオ番組を作っていたんです。
が、自分が書いたシナリオを人が喋るときの1テンポ2テンポ遅れる感じや、自分が思った通りにならない感じとかがすごく嫌で……。そんなときたまたま「喋ってみれば?」と言われて。今まで文字で書いていたことを自分の口から直接できるようになって、それがそれなりに人気が出るようになり、今に至る、というところですね。
トントン拍子とは言わないですけど、自分のやりたいことに対してはすごく努力しながらやってきた自負があります。ラジオ上のキャラクターとしてはそんな面は出さないですけど、かなり研究熱心にやってきたんですよ。
--- そうなんですか。
ピストン西沢:やりましたね。反省と検証の毎日ですね。
--- その作業はどんな風にされてたんですか?
ピストン西沢:自分の放送を聴くと自分で滅入っちゃうんで、もうとにかく人との交流の中で面白い会話を探すんです。面白い喋り方するやつ、面白い表現するやつを観察して、面白いことはこうやって体験して、こうやってアウトプットするんだっていう方程式みたいなものを、自分の中でつくるんですよ。そうするとそれがお金をもらえる喋りになる。
僕ね、脳伝達科学の先生に取材を受けたことがあって。面白いらしいんですよ、僕の思考回路が。普通の人よりも展開や単語数、それから目のつけどころがオリジナリティが高いらしい。でも、そういうことっていうのは自分としては昔からできていたつもりはない。それで尋ねてみたんですね、「こういうものは先天的なものなんですか?」と。そしたら「完全に後天的です」と。なので、僕の仕事に対するモチベーションとその学習理論っていうものが成功していたんだろうな、と。改めて自分で「へえ~!」って思いましたね。
--- 面白い話ですね。
ピストン西沢:たとえば、すごい綺麗な女性と喋ってる、とか、宝くじが当たった、とか、子どもが生まれる、とか、他人からの刺激で人が高揚するような原因があれば、人間はみんな喋るし、そのときには甲状腺が熱を持ってる。そうやって人間の頭に血がたくさん上って、活性化されて言葉がどんどん出て来る。だけど、そんなことっていうのは普通の人にはあんまりないことで、それは興奮状態なわけですよ。
《奥 麻里奈》
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