認知症の音楽療法を追うドキュメンタリー、綾戸智恵が称賛コメント
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このほど、近年、医学的にも認知症への効果が高いと認められ始めてきた「音楽療法」を題材にし、サンダンス映画祭ドキュメンタリー部門で「観客賞」を受賞した『Alive Inside』(原題)が『パーソナル・ソング』として、日本でも12月に公開されることが決定。認知症の母の介護を続けているジャズシンガーの綾戸智恵から、コメントが到着した。
かつてIT業界で働いていたアメリカのソーシャルワーカー、ダン・コーエンは、あるとき「患者がiPodを自分の好きな歌(パーソナル・ソング)を聞けば、音楽の記憶とともに何かを思い出すのではないか」ということを思いつく。
そこで患者たちに音楽を聴かせてみると、すぐにその効果は表れた。長年認知症を患い、娘の名前も思い出せずふさぎ込んでいる94歳の黒人男性のヘンリー。昔好きだったキャブ・キャロウェイの音楽を聴いた途端、突然スイッチが入ったように音楽に合わせて陽気に歌い始め、周囲を驚かせた。音楽を止めた後も饒舌になり、彼は音楽の素晴らしさや仕事のこと、家族のことを次々に語り出す…。
本作は、アルツハイマーを始めとする認知症患者への音楽療法を追ったドキュメンタリー。ヘンリーのほかにも、多くの患者たちが劇的な反応を見せており、ダンが3年にわたって行った音楽療法の様子は、そうした奇跡の瞬間がいくつも連なっている。
全米でも500万人といわれる認知症患者やその家族だけでなく、人々の関心の高さを示してか、2014年1月のサンダンス映画祭ではドキュメンタリー部門「観客賞」を受賞。カナダ、イタリア、イギリスなど世界各地でも高い評価を受けている。
ジャズシンガーとして活躍する傍ら、自身も約10年、認知症の実母の介護を続けている綾戸さんは、「命が心臓だけやなく脳にあるとよく聞く。けど脳。未知や。好きな曲のメロディーやリズムなんかある。手や肩に触れることも大切やけど、脳の奥に触れる音楽。もっとええ歌うたわな!」とコメントを寄せ、本作を絶賛した。
人が失われた記憶を呼び戻す、その瞬間に立会うことができ、幸せと喜びを手に入れた場面に触れることができる本作。9月1日(月)、2日(火)には、監督を務めたマイケル・ロサト=ベネットの来日も予定されている。
『パーソナル・ソング』は12月よりシアターイメージフォーラムほか全国にて順次公開。
綾戸智恵が絶賛! 認知症の“音楽療法”を追うドキュメンタリー、12月公開へ
《text:cinemacafe.net》
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