富士通、JAXAの地上システムを構築……世界中の降水に関する情報を一般配信
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
「GPMミッション」は、地球上の水循環メカニズムの解明と、水資源管理への貢献、気象予報精度の向上を目的とした国際的なプロジェクト。GPM主衛星と複数の副衛星群によって地球全体の降水(雨や雪)を一日に複数回観測することで、従来観測点が乏しかった海上での降水状況の観測も可能とするものだ。
「GPM/DPRミッション運用系システム」は、今年2月に打ち上げられたGPM主衛星をはじめとする複数の人工衛星が取得するデータから、世界中の降水に関する情報を作成し関係機関へ配信するシステム。一部のデータ処理において、NASAからデータが発信されてからわずか13分間で返信を完了する必要があるため、富士通は、即時処理データ専用計算機を設置することで対処したという。また、正確な受信、処理、送信を24時間365日継続して行う、高い信頼性を実現するため、各種ミドルウェアを活用しているとのこと。
現在JAXAは、NASA、気象庁、水災害・リスクマネジメント国際センター(ICHARM)などへデータを配信しているが、9月2日からは、地球観測衛星データ提供システム(G-Portal)を通じて、一般向けオンライン提供も開始する。
《冨岡晶》
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