「覚悟を決めて挑んだ」……市川由衣に暖かい拍手!
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1978年に当時18歳の女子高生だった中沢けいが発表し、スキャンダラスな文学として一躍注目を集めた同名小説を30年以上の時を経て映画化。高校の先輩の男子学生に惹かる恵美子が、彼に愛されずとも会うたびに体を預け、少しずつ少女から女へと成長していく姿を濃密に描き出す。
劇場は初回上映から立ち見が出るほどの盛況。市川さんは「覚悟を決めて挑んだ作品で、こうして大勢の方の前で初日を迎えられて幸せです」と感慨を口にする。恵美子という役について「最初は“イタイ”印象でしたが、演じれば演じるほどピュアさや真っ直ぐさに惹かれて、大好きな役になりました。やってよかったです」と充実した表情で喜びを噛みしめるように語った。
冒頭から全裸の2人の姿が映し出されるが、クランクイン2日目の2人が共演する初めてシーンで撮影されたという。市川さんはクランクイン前にインフルエンザにかかり、顔合わせなどを欠席しており、文字通り池松さんとはこの日が“初対面”。「『初めまして、市川由衣です』と挨拶して、すぐ裸(笑)。池松さんには見せられないものがもうないくらい、むき出しでぶつかっていきました」とふり返る。
池松さんも「台本を読んで(恵美子役について)こんな役、誰が引き受けるんだ? と思った(笑)。現場に入っても作品に(市川さんが全てを)捧げようとしているのが見えて、一緒にやっていて幸せでした」と述懐し、市川さんを称える。
安藤監督はあえて、リハーサルをせずにこのシーンの撮影に臨んだことを明かし「ここから始まってよかったと思っています。これが本当の2人であり、取り繕わない2人が撮れました」とうなずいた。
この回の前の朝の舞台挨拶でも、満員立ち見の客席を見て「胸が熱くなった」と語る市川さん。改めて「女優の仕事を始めて15年目になりますが、自分で大好きと思える作品、役柄に出合えて、やってきてよかったと思うし幸せです」と語り、会場は温かい拍手に包まれた。
『海を感じる時』は全国にて公開中。
市川由衣、池松壮亮には「見せられないものがないくらいむき出しでぶつかった!」
《text:cinemacafe.net》
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