武田鉄矢、20年におよぶうつ状態を告白……「なにをやっても力が沸かない」
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1991年放送の大ヒットドラマ「101回目のプロポーズ」で主演を務めるなど、多忙を極めていた42歳当時の武田。しかし精力的に仕事に励む一方で、常に疲れを感じ、考え方も暗くなるなど、「ちょっとうつ病っぽくなっちゃって、なにをやっても力が沸かない」という状態にあったという。それでも「自分の不調を女房や子供に知られて、『頑張れ』って言われるとなお、つまづくことがあるよね」と、家族や周囲にうつ状態を打ち明けることができずに一人苦しんでいた当時を振り返った。
そんな中、さらに2011年には大動脈弁狭窄症(だいどうみゃくべんきょうさくしょう)を患う。心身ともに追い詰められていた武田だが、「人生は山登りに似ている。山へ登った限りは降りなければならない。山に登ったということは、登って降りたということ」と、心理学者C・G・ユングの言葉に出会ったことがきっかけとなり、これまで「山を登り続けよう」と張り詰めていた気持ちが、今では「飾らずに人生を下る」と気楽に考えられるようになったという。
20年におよぶうつ状態と向き合った末、「最近やっと自分で『少し良い詩を書くようになったな』と思う」と、しみじみと語った武田。「若いときは狙うからさ。やっといい言葉が出るようになった」――そう語った表情は、いつもの明るい武田だった。
《花》
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