日本は歯のケアへの時間・お金の投資意識が6カ国中最低
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このたび、サンスターが、日本を含む6カ国の男女計2,280人を対象に、「世界のオーラルケア・歯周病事情に関する調査」を実施。同調査から、日本は調査対象6カ国中、歯周病に対する意識が高いにも関わらず、歯のケアへの時間やお金の投資意識が低いことが明らかとなった。
調査対象は日本、アメリカ、ドイツ、オーストラリア、イギリス、スウェーデンの6カ国、20~69歳の男女、各国380人。調査期間は9月2~17日、調査方法はインターネット調査(マクロミル)。
同調査では、日本人の歯周病認知率は98%と高い数字となり、「自分が歯周病だと思う」あるいは「なる可能性がある」と答えた人も83%と、他国に比べて非常に高い結果に。その一方で、「歯のケアに時間やお金をかけたくない」と回答した人は、6カ国中で最も高い30%にのぼる。この矛盾について、神戸常盤大学の野村慶雄教授は、「歯周病の症状がなければ歯科医院を受診しない人が多い。歯を健康な状態で残す意義についての情報が日本では不足している」と危惧している。
日本人の感染症に対する恐怖感についても、「怖い」と回答した人が94%と6カ国中で突出して高い。しかし、感染症への恐怖を感じている人が多いにも関わらず、歯周病が感染症だと認識していない人は75%にものぼる。また、日本人が歯ブラシに投資する費用(1本あたり平均233円)、歯ブラシ以外のオーラルケアに関するアイテム(歯みがき粉、歯間ブラシ・フロス、デンタルリンス・マウスウォッシュなど)の使用率も、他国と比べて低いという結果になった。
現在、歯周病の感染経路は、思春期以降の唾液感染によるものだと推測されている。「細菌や細菌が出す病原因子は、血流に乗って臓器や組織に運ばれ、時には全身疾患に関わる」と話す野村教授は、「多くの人は重篤な感染症に対しては恐怖を覚えるものの、症状に乏しい歯周病が口腔内細菌による感染症だと理解している人は少ない。定期的に歯科医院を受診して点検してもらうとともに、適切なアドバイスをもらい日々実践することを心がけましょう」と呼びかけている。
《渡邊晃子》
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