オランダ「GAASTRA」日本初上陸……銀座EHビル
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「GAASTRA」はヨット発祥の地と言われるオランダのDouwe Gaastra(ダウ・ガストラ)が、1897年に製帆業からスタートさせたマリン用品ブランドだ。プロフェッショナルギアやサーフボードなどのグッズ販売はこれまでも日本で展開されていたが、アパレル部門は国内初となる。
非常時の際の救命カラーであるヴィヴィッドな色遣いを特徴とし、マリンスポーツに必要な機能性に特化。防水性、撥水性、防風に優れた仕立てで、縫製もステッチでなくテープを採用。ダウンジャケットも濡れたときに保温性がなくなる羽毛を避け、ポリエステルの人工綿を使用している。また、衣服はいったん水を通して最初から使用感のある風合いに仕上げていたり、滑り止めのある靴底もわざと汚していたりと「買ったときから10年経っても変わらない」ような加工が施されたファッション性が特徴。
価格はシャツが1万5000円前後、中肉のスウェットが2万~3万円、ダウンベストが3万~4万円、アウターが10万円弱、靴が2万~3万円。約6割がレディス、約4割がメンズ、そのほかキッズラインもある。ブランドの広告キャラクターとして「老人と海」などを著した小説家アーネスト・ミラー・ヘミングウェイを起用している。
ライセンス契約をしたのは大阪のEH株式会社だ。商品のデモンストレーションを店舗で行う物販店「ExcelHuman」を全国展開する同社の50周年を記念して今年「銀座EHビル」を建設、東京支社を設立。1、2階部分に「GAASTRA」をフラッグショップとして展開する。
EHがアパレルブランドを取り扱うのは今回が初めて。「今スポーツブランドの人気が高いが、海というテーマに絞っているところに他ブランドと差別化できる魅力を感じ、縁あって7月頃に契約をした。銀座から発信し、国内の百貨店やセレクトショップなどにも展開したいと考えている。アジア展開も視野に入れている」と東京支社GAASTRA事業部の矢賀氏。
ビルの3階には同社がこれまでも取り扱ってきた西陣織を中心とする呉服・和装ギャラリーが、最上階である12階にはグループ会社が製造しているカルフォルニア産のワインや長野県産の日本酒をストックするセラーが設置され、応接間として利用する予定という贅沢な展望ラウンジが設けられている。「創業から50年を迎え、100年企業を目標に大きく動き出そうというプロジェクトとして銀座に拠点を持った。現状維持では衰退する一方、中途半端でなくやるんだったら挑戦すべき、という創業者の方針」と矢賀氏は述べた。
《奥 麻里奈》
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