防犯システムの基本 Vol.16~ネットワークカメラとWebカメラの違い | RBB TODAY

防犯システムの基本 Vol.16~ネットワークカメラとWebカメラの違い

ブロードバンド セキュリティ
ネットワークカメラ市場の拡大によって個人向け製品も増えている。今後は高性能化と低価格化が進むだろう(画像はキヤノンのVB-S30D)。
ネットワークカメラ市場の拡大によって個人向け製品も増えている。今後は高性能化と低価格化が進むだろう(画像はキヤノンのVB-S30D)。 全 2 枚
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 最近では防犯カメラの話題になることも多い「ネットワークカメラ」。PCの周辺機器として身近な「Webカメラ」とは何が違うの?と思う人もいるかもしれない。今回はネットワークカメラとWebカメラの違いを解説する。

 基本的に「ネットワークカメラ」はその名前の通りLANで接続され、カメラ単体で動作するものを指す。「ONVIF」というネットワークカメラの規格に適合していればメーカーを問わず接続でき、防犯カメラシステムを構築することができる。対して「Webカメラ」はPCでの接続が必須となり単体運用はできない。接続は主にUSBだが、ノートPCなどに内蔵されたカメラもWebカメラだ。

 Webカメラは基本的にビデオチャットなどの個人利用を想定しており、常時PCを立ち上げている必要がある。あくまで「PCに接続して使うオプション的なカメラ」だ。そのため防犯的な意味合いはあまりない。もちろん顔認証や利用者の確認といったセキュリティ利用は可能だが、あくまでパーソナルユースでの話となる。

 一方、ネットワークカメラは業務用途が多く、遠隔地の様子をネット経由でPCやスマホなどから確認できる点が特徴。カメラ自体は録画機能を持たない場合がほとんどで、防犯目的の場合はローカルLAN内にNASやPCなどで録画環境を構築することが一般的だ。製品自体も電源供給をLANケーブルだけで賄える「PoE」への対応など、防犯カメラとしての利用を前提としたモデルも多い。

 そして業務用途向けだったネットワークカメラも、最近では家庭・個人向けの製品が増えている。無線LANルーターの一般化と、スマートフォンの所有率向上によりネットワークカメラの導入によって遠隔監視システムを同時に構築できる環境が整いつつあるためだ。また、マンションなど集合住宅のLANでも面倒な設定が不要など、手軽さを売りにした製品も登場している。

 Webカメラの普及数には及ばないまでも、ネットワークカメラ市場は当面拡大が予想される。そして遠くない将来、Webカメラ並みに低価格なパーソナルユースのネットワークカメラが登場するだろう。

《防犯システム取材班/宮崎崇》

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