佐村河内氏、「IPPON グランプリ」をBPOに申し立て……審理入りへ | RBB TODAY

佐村河内氏、「IPPON グランプリ」をBPOに申し立て……審理入りへ

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BPO公式サイトに掲出された発表文
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 両耳の聴覚を失った作曲家として知られる佐村河内守氏が5月24日に放送された大喜利王決定戦「IPPON グランプリ」(フジテレビ系)の内容について申立書を放送倫理・番組向上機構(BPO)に提出していたことがわかった。BPOの公式サイトで16日、発表された。

 同番組では、「幻想音楽家 田村河内さんの隠し事を教えてください」という大喜利のお題が出され、お笑い芸人たちが「髪もゴーストヘアー」、「聞こえる、聞こえないはともかく、耳が性感帯」、「ピアノの鍵盤にドレミファソラシドと書いてある」、「ミュージシャンのくせに持ってるCDはベストアルバムばかり」といった回答をしていた。

 BPOの発表によると、佐村河内氏は、「一音楽家であったにすぎない申立人を『お笑いのネタ』として、一般視聴者を巻き込んで笑い物にするもので、申立人の名誉感情を侵害する侮辱に当たることが明らか」として、11月14日付けで申立書を提出。「一個人への侮辱にとどまらず、現代社会に蔓延する『児童・青少年に対する集団いじめ』を容認・助長するおそれがある」「同じく聴覚その他の障害を背負って生活している多くの人々の心情をも踏みにじることになる」とも訴えて、当該番組内での謝罪を求めた。

 この申し立てに対して、フジテレビ側は11月28日に経緯と見解を記した書面を委員会に提出。問題のお題が佐村河内氏を想定したものであると認めたうえで、「大喜利という回答者の知的な発想力を求めるコーナーのひとつの出題として取り扱うこと自体が申立人を侮辱し、名誉感情を著しく侵害することなどあり得ない」と反論。

 さらに、「自らの楽曲として(髪型を含めた独自の装いを演出して)公表しながら、実際には第三者の創作による部分が極めて大きいものであったことに関して申立人が社会的に批判されることは、やむを得ないことであり、且つ、表現行為として許容(保障)されるべきである」と主張し、「児童・青少年への影響を問題視するのであれば、障害の程度を過剰に演出し、なおかつ、別人の作曲であるにもかかわらず自分自身の作曲として公表していたことこそ問題視されるべきである」との見解を示した。

 なお、BPOは、佐村河内氏の申し立ては審理要件を満たしていると判断。次回委員会より実質審理に入ると伝えている。

《原田》

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