ピース又吉の小説効果で大増刷……「文學界」が史上最高の累計4万部に
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
同誌の当初の部数は1万部。しかし2月号では又吉の初作品を掲載したことから発売初日にネット書店では軒並み品切れ状態となり、発売初日の売れ行きが70%を超えた大手書店チェーンもあった。
これを受け翌8日には創刊史上初となる7000部の増刷を決めたが、さらに書店から大量の注文が入り、予約注文で増刷分が払底することがわかったとして、9日さらに2万3000部の増刷を決定。同誌の増刷は1933年の創刊以来初めてで、累計4万部に達するのも史上初とのことだ。
この反響の大きさに同誌の武藤旬編集長は「(又吉は)鋭い観察眼と独自の文体を持っている。知名度のあるタレントだからではなく大型新人作家として大きく扱いたいと思った。普段、文芸誌を手にとらない10代、20代にもよく売れている。それだけ普遍的なテーマ性と、ポピュラリティーを兼ねそなえた小説だからではないか」と分析している。
「火花」は、芸人である「僕」を語り手に、才気あふれる先輩芸人と過ごした濃密な青春を描いた作品で230枚の中篇。又吉は、「今まで書いた文章のなかで、もっとも長いものになりました。僕は、人間を深く掘り下げた小説に何度も救われてきました。『火花』は自分なりに人間を見つめてかいた作品です」とコメントしている。
《花》
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