iPhoneやiPadで自由自在に……エデュケーショナルロボット「Romo」にiOS用アプリが登場
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この「Scratch2Romo」は、教育プログラミング環境「Scratch」上で開発したプログラムをRomoとつなぎ、遠隔操作するコネクタの役割を果たすもの。試用版は無料で、完全版は1500円で発売する予定だ。
Romoは、米ロモティブ社が開発し、昨年7月からセールス・オンデマンドが国内で発売している教育用ロボットだ。頭脳となる専用の無料アプリケーションをiTuneStoreからダウンロードし、iPhoneやiPod Touchと接続することで本体が駆動する。Romoをトレーニングすると、対象物を追いかけたり、人の顔を認識したり、ラインをトレースするなど、いろいろな応用が可能だ。
一方のScratchは、MITメディアラボが開発したフリーでオープンなビジュアルプログラミング開発環境だ。ブロックのコマンドをつないで、誰でも視覚的にプログラムができるという特徴がある。Scratchは、世界中でユーザーが急激に広がっていることで注目を浴びており、2月現在で利用登録者数が530万人を超え、Scratchで開発されたアプリケーションも800万個にも上るという。
「Scratch2Romo」は、このScratchとRomoを橋渡しするもので、iPhoneやiPod TouchにインストールしてRomoにセットすることで、Scratch上で開発したプログラムが無線LAN(Wi-Fi)経由で動かせるようになる。ユーザーはScratchに追加されたブロックを組み合わせて、Romoの動きを確認しながら、遠隔操作で自在に操れるようになる。
今回の発表にあたり、セールス・オンデマンドの小暮武男氏は「Romoは、教育用として大変優れたロボットです。子どもにRomoを与えると、最初は分からなくても、すぐに熱中し、自分たちで楽しみながら率先して課題に向かってチャレンジしていきます」と、その教育効果について説明した。
また、Scratchのローカライズを担当した青山学院大学、津田塾大学の阿部和広氏は「Scratchの特徴は、ブロックで遊んでいるような感覚で、子どもたちが視覚的にプログラムできること。公式サイトに自分の作品をアップして評価しあうことで、互いに影響を受け合いながら学ぶことができます」と語った。
発表会では、新作のScratch2Romoを開発した合同会社つくる社の石原淳也氏が、RomoとScratchを使ってデモを実施。具体的には、Scratch側(PC側のキーボード)から、Romoのクローラを遠隔制御して、前進・後退・回転させたり、RomoにセットしたiPhoneを動かしてカメラの角度を変えたり、ライトを点灯させていた。また、iPhoneのマイクで周りの音を拾い、手を叩くと同時にRomoを動作させるといったパフォーマンスも行っていた。
《井上猛雄》
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