常識を打ち破る12の働き方……グッド・アクション2014発表 | RBB TODAY

常識を打ち破る12の働き方……グッド・アクション2014発表

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グッド・アクション2014発表
グッド・アクション2014発表 全 20 枚
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 リクルートキャリアは4日、同社が運営する転職情報サイト「リクナビNEXT」主催の「グッド・アクション2014 ~職場を盛り上げるための取り組み~」の部門賞を発表・表彰する表彰式を都内で開催した。各社の従来の枠にとらわれない取り組みが紹介された。

 このグッド・アクション2014は、各企業が取り組む人材育成、キャリア開発、社内コミュニケーション活性化、社員モチベーション向上といったプロジェクトを募集し紹介する企画で、自分らしい働き方ややりがいを見つけてもらうヒントを発信するというもの。

 今回は、71種類の取り組みが集まり、既存の制度にとらわれないチャレンジ性や独自性を重視して書類審査や訪問審査を実施。12の取り組みをリクナビNEXT内の特設サイトで紹介した。4日の発表会では5部門で6つの取り組みが部門賞として紹介された。

 審査を通過した取り組みの中からいくつかを、担当者のコメントとともに紹介しよう。


<地域貢献部門>
◆LASSIC(鳥取県鳥取市)
社内アイディアソン(カン☆トップ)から地域貢献へ

 「商売は二の次で、地域の困りごとを聞いて回った」という同社が、婚活イベントを企画した事例。婚活イベントにあった「男性側が委縮してしまい、なかなか盛り上がらない」という課題に対し、自社で開発した「スマイルアジャスター」を使った仕掛けを試みたところ、アプリ自体のユニークさも相まって、会場は盛り上がったという。表彰状を授与されて担当者は、「個人、地域、社会の活性化を目指すという理念に基づいて社員が動いてくれた結果。こうした人材がいることを誇りに思っている」とコメントした。

<社内コミュニケーション部門>
◆ユーザックシステム(大阪府大阪市)
社内環境改善、社内活性化を目的としたヤングボード制度の活用

 若手社員が社内の仕組みを議論しトップへ提言し、その8割を正式な制度として運用させるヤングボード制度を取り入れた同社。「むかしから風通しの良い社風」というイメージが定着していたが、「10年前ぐらいから、新卒入社の若い世代が会社に対する不平不満を口にし始めた。この不平不満のエネルギーを提案に換えた」という。この制度によって、若手だからこその発想力と経験豊富な上司たちが有機的に結びつき、世代間のギャップを解消。「ずっと働きたい会社」へと成長したという。

<中途入社後の活躍促進部門>
◆ブライダルプロデュース(神奈川県横浜市)
社員による、社員の家族のための「家族感謝祭」

 ウエディング事業などを展開する同社は、「家族に仕事風景を見てもらい、理解を深めてもらいたい」という想いから、従業員の家族を招待し、同社が得意とする結婚式の“演出”を施したひとときを共有する「家族感謝祭」を具現化。「どんな仕事をしているのか」といった漠然とした疑問を持つ父兄たちに、リアルな仕事現場を見せるという妙案だ。こうした演出で、仕事に対する理解や、仕事の意義を見つめ直すきっかけにもつながったという。

<特別賞(その他部門)>
◆ピコナ(東京都港区)/部門賞
時間外労働削減プロジェクト「リア充しよう」

 時間外労働や土日出勤が頻繁にあるというイメージが定着しているクリエイティブ業界。同社は、残業チケット制という社長決裁の申請チケットをつくるなどで時間外労働を削減する制度「リア充しよう」を展開。この制度によって残業時間を80%も削減させた。同制度は、海外アニメーターの仕事を目の当たりにしたのがきっかけ。「時間管理が明確な海外アニメーターの仕事を見て、余暇に行うインプットがクリエイターには必要だと痛感」と同社。リアルなゆとりが生まれ、「社員にオリジナル作品を制作する時間が生まれ、そこから新しい仕事につながった」という。

<特別賞(その他部門)>
◆じげん(東京都新宿区)
健やかな働き方を推進する2つの時間の使い方についての制度
「Fitness Hour(エフアワー)」&「Napping Minutes(エヌミニッツ)」

 急速な事業拡大にともない、社内制度のあり方を検討していた同社は、フィットネスや昼寝の時間を「休憩」ではなく「就業時間」と規定。積極的に身体に良いことに取り組むことで、「社員自ら職場環境を良くするアイデアを出し、実現する土壌ができた」と同社。業務中の昼寝やフィットネスに使う時間が正式に認められ、社員のリフレッシュが図られ、健康意識と業務効率が向上したという。

 LASSIC、ユーザックシステム、じげん、ピコナ、ブライダルプロデュースに共通するのは、時間や経験、地域、部署、といったこれまでの“仕事の枠”にとらわれず、自由な発想と実現力によって達成できたプロジェクトだ。リクルートキャリアの「グッド・アクション」は来年も実施される見通し。来年はどんな取り組みが登場するか---。


全ノミネートプロジェクト

<地域貢献部門>
◆Sansan(東京都渋谷区)/部門賞
過疎の古民家がオフィス!? 都会と田舎での新しい働き方
◆LASSIC(鳥取県鳥取市)
社内アイディアソン(カン☆トップ)から地域貢献へ

<社内コミュニケーション部門>
◆サイボウズ(東京都文京区)/部門賞
人事部感動課の設立 ~職場に感動を!~
◆ユーザックシステム(大阪府大阪市)
社内環境改善、社内活性化を目的としたヤングボード制度の活用
◆パナソニック(大阪府門真市)/部門賞
有志の会「One Panasonic」による風土革新への挑戦

<女性活躍促進部門>
◆日本ヒューレット・パッカード(東京都江東区)/部門賞
持続的な競争優位性を支える戦略的人事・組織マネジメントの在り方
~ダイバーシティ/キャリア形成/社内コミュニケーション活性の取り組み事例~
◆桃栗柿屋(滋賀県東近江市)
楽しいルール

<中途入社後の活躍促進部門>
◆Retty(東京都渋谷区)/部門賞
グルメサイトRetty、社員は皆グルメを求めてお昼になると
“ランチ自転車”で近所の美味しいお店を食べつくす
◆ブライダルプロデュース(神奈川県横浜市)
社員による、社員の家族のための「家族感謝祭」

<特別賞(その他部門)>
◆ピコナ(東京都港区)/部門賞
時間外労働削減プロジェクト「リア充しよう」
◆RHEMS Japan(東京都中野区)
オフィスを捨て、団結力アップ
~好きな場所に暮らし、仕事に打ち込めるリモートワーク~
◆じげん(東京都新宿区)
健やかな働き方を推進する2つの時間の使い方についての制度
「Fitness Hour(エフアワー)」&「Napping Minutes(エヌミニッツ)」

《大野雅人》

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