データセンター向けセンサーロボット――空調管理自動化を支援
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それをロボットにさせてしまおうという展示をNTT R&Dフォーラム2015で発見した。ロボットはちょっと大きめな「ルンバ」に垂直のアームを取り付けたような構造になっている。本体にはカメラや自律走行に必要な赤外線センサー、ジャイロセンサーなどが搭載され、アームには温度センサーとカメラ(先端)が取り付けられている。ロボットは、登録されたデータセンター内のマップを参照しながら、赤外線センサーとジャイロセンサーで通路(アイル)を走行する。デモではリモコンで操作していたが、実際にはプログラミングされて自律走行する。
現状のカメラは人間が遠隔で映像を見るためのものだが、画像認識を採り入れれば人を避けたり視覚的な異常を検知するような機能も実装できそうだ。アーム温度センサーは5つついており、地上10cmから2メートルまでの高さの温度を計測する。センサーと本体は省電力無線(IEEE 802.15.4)で通信し、本体はWi-Fi経由で管理サーバーなどにデータを送信する。
温度以外には風速が測れるようになっている。吹き上げと吹き下ろしの風速がわかるので、空調が正しくフローを作っているかも監視できる。
移動式のメリットはプログラムしだいで任意のポイントの温度やフローが確認できることだ。センサーが固定式だときめ細かいモニタリングをするためには大量のセンサーを配置しなければならない。
このロボットに簡単なマニピュレーターをつけるか、コンソールポートに接続できるようにすれば、リセットボタンを押したり、リブートや簡単なコマンド操作を文字通りの「リモートハンド」(データセンターのスタッフに簡単な操作を電話等で依頼すること)を自動化できそうだ。
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