1つのポートにまとめられた「USB-C」の採用でどうなる? 新型「MacBook」ファーストインプレッション
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AirでもProでもない「MacBook」が久しぶりに復活したわけだが、その薄さ・軽さは本家のAirを凌ぐほどだ。昨日の新製品発表会でアップルのティム・クック氏が本機を持ちながら壇上で「(持っているのに)見えない!感じないぐらいだ!」とジョークを飛ばしたが、確かに持ってみると驚くほど軽くてスリムだった。そのことだけでもビジネスツールとしては大いに価値がある。
発表前には12インチのRetina Displayを搭載するMacBook Airが発表されるというウワサもあったが、Airではなかったものディスプレイには高精細な2,304×1440画素のパネルが使われており、視認性の高さは一際だ。
気になる新開発のフルサイズキーボードはメカニズムを再設計したバタフライ構造を搭載しており、正確なタイピングをサポートする。キーピッチが驚くほどに浅いので最初のうちは使っていて戸惑うかもしれないが、打鍵の音がうるさくないので慣れてしまえば非常に心地良くタイピングできるのではないかと思う。トラックパッドのクリック感も快適だ。
一点気になるのは、本体の外部接続端子がリバーシブル仕様の新しいUSBコネクター「USB-C」という1つのポートにまとめられてしまったことだ。2008年に発売された初代のMacBook AirもUSB端子が1基しかなかったため、マウスなど周辺機器を同時に使う場合はハブが必ず必要だった。今回の場合はさらに電源まで一つの端子に統合されているので、本体のバッテリーを取りながら、USB端子にiPhoneをつないで充電するといった使い方が普通にはできなくなる。
その弱点はもちろん別売のアクセサリーでカバーされている。本体を買うと付属してくるのは「本体>USB-C/USB-Cケーブル>電源アダプタ」だが、この間に挟むかたちで使う「HDMI(またはVGA)/USB-C/USB-A」ポートを搭載する変換アダプターがオプションとして販売されるようだ。また「USB-C/USB-A」への変換アダプタも発売されるので、オーディオリスニング用のUSB-DACなどの接続手段も確保されそうだ。
本日の時点では明らかではなかったが、MacBook Airの11インチ以外には搭載されているSDカードスロットの変換プラグも揃うものと思われる。これまでの使い勝手で捉えてしまうと不便に感じられ、ある程度用途が絞られるPCにようにも思える仕様だが、今後接続できる周辺機器が充実すれば、軽快なフットワークを持つ本体のメリットが活きる場面も増えてくるだろう。
《山本 敦》
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