【インタビュー】英語教育が変わりつつある……ベネッセのチャレンジ
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青木 --- レッスン1回は5分ぐらいですが、子どもの学習時間としては1日15分ぐらいを想定しています。ほかの教科の勉強や習い事もしていたりと、子どもは意外と時間がないですね。このペースで学習を進めれば1年で1つのレベルを進めていくことができると思います。
学んだ英語を使う機会として月1回の「オンライントーク」があり、これも15分間です。初めて外国人と話す子どもにとって、集中力を持続できるのはこれぐらいの時間でしょう。「英語ができた」「相手に伝わった」という喜びを感じてほしいですね。
ベネッセの従来の小学生向け英語教材「BE-GO」は、チャレンジイングリッシュに移行します。BE-GOの教材はCD-ROMで、オンラインではありませんでした。またチャレンジイングリッシュのような細かいレベル分けもありませんでした。
--- オンライン教育はいくつかありますが、チャレンジイングリッシュについて、ベネッセならではの特徴について教えてください。
青木 --- ベネッセの事業は、子ども向け教育に特化しています。長年のノウハウを入れこみました。子どもがいかに集中して学習できるかにこだわりました。
--- ベネッセは、チャレンジ・パッドを導入するなど、オンライン教育では先行しているという印象があります。そのときも、集中力が大事、と伺いました。
青木 --- 英語を一生覚えていられる技能にするためには、学習する時間は必要だし、単調な繰り返し作業も必要です。楽しいだけではすまなくなってきます。1日の学習が3日になり、それが1カ月になり、さらに半年、1年と続くように工夫しました。
オンライントークの先生の採用基準も、英語力だけではなく、たとえば過去に子どもを教えた経験を考慮するといった、ベネッセ基準があります。大人相手の授業なら、間違ったら“No.”と言ってもすむかもしれませんが、子ども相手なら授業に乗せて、ほめて、成績を伸ばしてあげなればならない。それをオールイングリッシュでやらなければならないのです。
--- アメリカのアニメふうのキャラクターが面白いですね。
青木 --- オンライントークで知らない外国人の先生としゃべるのは緊張しますから、まずキャラとしゃべってみましょう、と。かわいいキャラから大人キャラまでレベルごとにキャラがいて、子どもの学習に伴走するのが役割です。
--- 英語学習のニーズは全体として高まっているのですか。
青木 --- はい。2018年の入試制度変更が契機というのはお話ししましたが、2020年の東京オリンピックも刺激になってますね。そのとき外国人と交流できるようになりたい、と。大人は仕事で必要に迫られて、といった短期的な目標で英語を学習しますが、子どもは将来を見据えて学習することが多いです。
子どもでは学び方も違ってきます。料理しながらとか絵を描きながらとか、楽しみながら学ぶことが多いですね。インターネットを使えば家庭環境で勉強できます。嫌いにならないことが大切なんです。
--- 日本語がまだ充分にできない子どもに英語を教えても、という声がありますが。
青木 --- 日本語の学習を妨げるような教え方はしません。それに1日24時間英語漬け、というのでもなければ、1日1時間ぐらいなら日本語の思考にはまず影響しません。
それよりも英語に触れる機会をもつことが大事です。英語のスキル習得だけでなく、異文化に接するのは早い方がいい。外国人に会っても抵抗感がないようにしたい。語学は使う頻度が多い方が上手くなりますから、早く学習を始めて継続するのがいいのです。
--- チャレンジイングリッシュの会員数目標を教えていただけますか。
青木 --- 2015年度中に、6学年合計で10万人いきたいですね。BE-GOの現会員が8万人ですから、それより増やしたい。開講時で、すでに数万人規模でお申し込みをいただいています。親御さんは、英語環境の変化は実感しているけれど、どうしたらいいのか不安があったり、英語教育の必要性に疑問を持っている方もいらっしゃいます。チャレンジイングリッシュはそういった不安や疑問を吸収し、2年をかけて開発しました。時代に合った教材にできたと思います。
《高木啓》
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