143メートルの道路を、船で持ち上げ一気に架橋
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
公開された工事で曳航された橋げたは長さ143メートル、幅14.2メートル、重さ1800トンある。台船は1万4500トンまで積むことができる。
「国内3番目に大きな台船を使った。この工法による日本最大長の架橋工事」と、首都高速東京建設局の並川賢治建設部長は解説した。
橋げたを台船の載せて東京湾から晴海運河に入り、現場まで運んだ。台船の上に設置した大型ジャッキで橋げたを約10メートル持ち上げて、橋脚と接続する。そのためリフトアップ架設工法と呼ばれている。橋げたそのものは昨年からIHIの大阪堺工場で作られて、さらに横浜工場で完成させたものだ。
今回架かる橋げた部分は、4つの橋脚で分割された5つのうち最も長い真ん中の1区間。晴海運河をまたぐ全長は672メートルある。その両岸から橋げたを繰り出すように伸ばす工事を進めながら、この夏以降に再び台船を使った架橋工事を行い、両岸をつなげる。
10号晴海線は、東雲(しののめ)JCTで湾岸線と接続し、都心と臨海部の交通を結ぶ。豊洲出入口~東雲JCTは09年に開通したが、晴海出入口~豊洲出入口約1.2キロメートルを整備中だ。
公開された工事は、この整備区間にある晴海運河(中央区晴海)の両岸、東京都中央区晴海3丁目(晴海埠頭)と江東区豊洲6丁目(豊洲埠頭)を結ぶ。すでに平行して都道の晴海大橋があり、10号晴海線は、その上下線の真ん中に架かる。
周辺は大規模な開発が予定されている。16年に中央卸売市場が中央区築地から同豊洲に新市場として移転。20年には東京オリンピック・パラリンピックの選手村ができる予定だ。
「今後、臨海地域の利用が増えることが見込まれ、10号晴海線はその交通需要に対応することが役割」と、前出の並川部長はその意義を話す。
今回の架設は、同日夕方頃に終了する。
143メートルの道路を、船で持ち上げ一気に架橋...首都高速晴海線
《中島みなみ@レスポンス》
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