文学の前途を開く作品に贈られる「三島賞」。 選考委員で作家の辻原登氏は「選考はいつにない激論となり、評価が分かれた。5作が非常に高い作品」とコメント。『火花』については「特異な小説なんですけど、読む人をグイグイ引きこむ力があった」と評価した。
■「三島賞」候補作品
『現在地』岡田利規
『愛と人生』滝口悠生
『指の骨』高橋弘希
『火花』又吉直樹
『私の恋人』上田岳弘
『火花』は芸人である「僕」を語り手に、才気あふれる先輩芸人と過ごした濃密な青春を描いた作品で230枚の中篇。文芸雑誌「文學界」(2月号、文藝春秋)に掲載されて話題となり、3月11日に単行本化。発売から1週間で累計35万部に達するベストセラーとなった。