【Interop 2015 Vol.59】神奈川工科大、8K/4K非圧縮画像の多地点マルチレート配信デモ
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
KAITは、NICTが運営する新世代通信網テストベッド「JGN-X」と大規模エミュレーション基盤「StarBED3」(スターベッドキュービック)のクラウド設備を利用し、8K-DG(デュアルグリーン)、4K(60i、460P、30P)の映像を自在に同時伝送・蓄積・配信・編集できるリアルタイム編集システムを開発中だ。
この配信デモでは、8K-DG/4Kの非圧縮IP伝送を実現するために「マルチストリーム伝送」を行っている。8K-DGは、800万画素の撮像素子を4枚(ブルー用、レッド用、グリーン用×2)使用し、3300万画素(7680×4320ピクセル)相当の映像にしている。これらをカラーごとにまとめると、4K信号(3840×2160ピクセル)が4枚分になる。さらに、4分割すると、合計HD16枚に分割できる。
そこで、IPネットワークから約1.5Gbps(60Pの場合は3Gbps)で、こららHD×16本の映像データをマルチストリームとして伝送させる。ただし、各ストリームは受信側でフレーム・周波数・位相を完全に同期させないと映像として再生できない。そのため、PFU社の4K非圧縮映像伝送装置や、NTTアイティの4K非圧縮映像サーバなどを利用して同期させている。
Interop会場では、ShowNetのブースに8K60Pカメラを設置し、KAITのブースに同大が開発した8K+4K用の4面ディスプレイ、NAISTのブースに4K用ディスプレイを置いて、各地点から中継された受信レートの異なる映像を選択したり、会場の様子を切り替えながら、デモを実施していた。たとえばKAITが開発した4面ディスプレイには、8K映像を3面に表示し、4K映像を残りの1面に割り当てていた。
また実験を行うに際して、10Gbps以上に対応するネットワークモニターが手に入らなかったため、通信速度やパケットを監視する「8K/4K Stream traffic meter」や、トラフィックをトポロジー図に3次元表示する「3D NetworkTopology Viewer」も、KAIT側で独自に開発したという。このほか、映像ストリームの検出や状態を可視化するNTTアイティの「viaPlatz Stream monitor」など、高精細映像配信を支える強力な測定ツールを導入していた。
《井上猛雄》
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