数々のゲームブックを出版してきたリビングストン氏だが、そのなかでも『死のワナの地下迷宮』は代表作のひとつ。日本でも1985年に社会思想社から刊行されたが、その際の表紙は、オリジナル版と同じくおどろおどろしいモンスターが舌なめずりをするイラストだった。
だが、2008年にホビージャパンから『デストラップ・ダンジョン』というタイトルで新装版が発売された。表紙イラストは、ビキニのような衣装を着た女性キャラクターが剣を構える、いわゆる萌え系のイラストとなっていた。
リビングストン氏は、この“萌え表紙”に違和感を覚えているらしい。15日にTwitterで、『デストラップ・ダンジョン』の表紙画像をアップしたうえで、「いまわしい日本版カバーが出るまでは、外国の出版社もほとんどがイギリスのオリジナル版カバーを使ってくれていた」(原文は英語)と嘆いた。
リビングストン氏の発言を受け、ネット上では議論が巻き起こっている。「少しでも売ろうとする苦肉の策だな」「気持ちはわかるが前の表紙だと手に取ることもない」と萌え系イラストに理解を示す声がある一方、「なんでもかんでも萌えにすればいいってもんじゃない」「日本の恥さらし……」と批判する声も出ている。