--- ホークアイに家族がいたのにはびっくりしました(笑)。またパーティの場面も観客を笑わせてくれます。これらのようなソフトな場面を監督は重要視しているのですか。
JW --- はい、全体のメリハリを意識します。こういうホッとする場面でキャラクターの側面を描くと、キャラクターの存在が生きてくるからです。アベンジャーズのメンバーは、パーティの場面ではまだ意地を張り合ってますが、ホークアイの家ではもっと心を開いています。対照的な場面があることで、人物の印象がより深くなります。
--- パーティでソーのハンマーをみんなが持ち上げようとするシーンは、原作を知っているとちょっと痺れますね。ソーのハンマーの雷撃は、物語後半でも重要な役割を果たします。このように、ソーの神様としての性格が今回は強調されていたように思われます。何らかの意図があってのことですか。
JW --- 生命を作り出すという物語は、古くはフランケンシュタインがあります。全能のウルトロンのように、手に負えないものを作り出してしまった創造主の葛藤は古いテーマですね。生物は神の創造物である、あるいは神の存在理由、というのはキリスト教的な観念かも知れません。
--- 監督は早い時期に、アベンジャーズ次回作はより小さな作品になる、とおっしゃっていましたが、結局スケールの大きな作品になっています。アクションはどんどんエスカレートして、この先はどうなるのてしょう?
JW --- 気にしていません。次回作を撮るかどうかわかりませんし(笑)。映画は、魅力的なキャラクターがいないとつまらなくなります。そこが私がいちばん気に掛けるところです。
--- このあとDCのスーパーヒーロー映画を撮るとか?
JW --- うわさはありますね(笑)。楽しそうなことだとは思います。ただ今は、自分のために小さな作品を撮ってみたいですね。