“現代のウォルト・ディズニー”の下で働く喜び
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
ミッキーとミニー、そして悪役のビート。クラシックなミッキーのアニメーションと思いきや、やがてスクリーンからミッキーたちが飛び出してきて…。映画『アナと雪の女王』と同時上映された本作の魅力は何と言っても、「蒸気船ウィリー」にも通ずるディズニーアニメのクラシックな部分と、CG技術を使用した“いま”の融合だが、プロデューサーのドロシーは「まず、新しい技術のおかげで、ディズニー社のライブラリーに保管されていた、ウォルト・ディズニー自身がショートフィルムを創っていた1930年代、40年代のオリジナル・サウンド・エフェクトを、『ミッキーのミニー救出大作戦』で使うことができました」とその背景を語っている。さらに、「セル画の手描きアニメーターと、古い映像のクリーニングの専門家、そしてCGアニメーターが協力して、この作品の制作に関わってくれました。手描きのセル画をCGアニメーションにシームレスにつないで行く作業中にトラブルが発生するたびに、両方の技術を使って問題を解決し、一つの作品に仕上げていきました」と、伝統的な技術と最新の技術、そのどちらもが作品づくりに欠かせなかったことを明かす。
モノクロ映画から、カラーでミッキーたちが飛び出してくるという斬新なアイディアはどのようにして生まれたのか? その問いに対し、ドロシーは「ミッキーマウスを主人公にしたショートフィルムを作ることになり、アイディアを出し合っていたときに、監督のローレン・マクマランが、『古いディズニー・アニメーションの手描きのセル画のキャラクターを白黒のまま見せているときに、突然スクリーンが破れ、その穴から外側(映画館)にキャラクターが飛び出した途端に、カラーのCG映像になる』というアイディアを、ジョン・ラセターに提案したのが始まり」と教えてくれた。
「観る人を楽しく、ハッピーにする作品を作り、観る人を、想像もしなかった世界に連れていきたいんです」と語るドロシーに、今後彼女が作りたい作品についても話を聞いてみた。「私はプリンセスが主人公のおとぎ話、そしてミュージカルが好きです。音楽が好きで、ミュージカルが好きなんです。物語としては、おとぎ話のようなラブストーリー、誰も知らない世界で繰り広げられるおとぎ話のようなラブストーリーです」。
ドロシーはジョン・ラセターのことを、「現代のウォルト・ディズニー」と表現する。「とにかくここで、そしてジョン・ラセターの下で働けることを、とても幸せに思っています」「どんな人の意見でも、ここではきちんと聞いてもらえます。製作アシスタント、アニメーター、ライター、税務監査役、ガードマンまで、職種や役職に関係なく、ここで働く人は、意見を出して作品に貢献できる――そんな環境が私は大好きです。作品をみんなで作っていける環境が好きです」と、ドロシーは仕事環境も作品作りにとって大切であると話してくれた。短編作品、長編作品に限らず、観客を魅了する魔法を持っているディズニーのクリエイターたちは、今度はどのような作品を生み出し、私たちを楽しませてくれるのだろうか。
『ディズニー・ショートフィルム・コレクション』ブルーレイ+DVDは8月26日(水)より発売(※デジタル配信は同時開始)。
“現代のウォルト・ディズニー”の下で働く喜び「どんな人でも作品に貢献できる」
《text:cinemacafe.net》
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