【次世代農業EXPO】科学に基づいた精密農業を実現する「e-kakashi」
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これは、センサーネットワークを設置するだけで、すぐに精密農業が始められる農業IoTソリューションで、14日に発売となった。具体的には、親機となるゲートウェイと、子機となるセンサーノードを920MHz帯でつなげ、農場などの温度・湿度・日射量・CO2・EC(土壌水分)といった情報を手軽に収集できるもの。ゲートウェイは最大100台のノードに対応し、見通し1kmの距離まで通信が可能。
さらにゲートウェイにはソフトバンクのSIMカード入っており、センサーノードから収集したデータをソフトバンクの3G/LTE回線を利用してクラウドにアップできる。アップされた圃場のデータ類は、手持ちのモバイル端末から専用アプリケーションを通じて、いつでもどこからでもグラフィカルに閲覧が可能だ。
特徴は屋外でも屋内でも対応すること。ゲートウェイはAC電源が必要だが、センサーノードのほうはバッテリー式で3年間メンテナンスフリーだ。継続的に環境データを集めることによって、経験や勘・知識などの栽培技術データを「ekレシピ」として活用できるようになる。
たとえば、甘みの強いコメや、柔らかいニンジン、大玉のトマト栽培など、環境条件による栽培管理のノウハウを構築。「地方の栽培指導者などがつくった“ekレシピ”のデータをもとに、栽培ノウハウを新規就農者に伝えていただける。何か環境条件に異常があればアラートを投げてくれるため、これから農業を始めようという人にとって、よい栽培指導ツールになるだろう」(担当者)。
すでに、このe-kakashiを活用した実証実験が、京都の与謝野町、山形の庄内など、23都道府県で行われているそうだ。実際に導入する際の費用は74万9,600円から(親機・子機セットの初期費用)。そのほか、初期回線費用、センサー費用、月額費使用料がかかるという。
《井上猛雄》
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