紙幣の種別を音声や振動で通知……視覚障害者向け財布型装置が登場
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
「Wallet」は国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクトによるもので、視覚障害者が財布として活用できるものとなっている。紙幣の券面を内蔵されているカメラで読み取り、音声案内やビープ音、振動などで券種を通知する。また、交通系及び流通系ICカードも読み取り、音声で残額を通知することができる。
紙幣の読み取りは内部の薄型読み取り用カメラが識別マークを検知する構造となっており、収納される方向に関係なく読み取ることが可能。交通系ICカードの残額確認はSuicaやPASMOをはじめとした多数のカードに対応しており、nanacoやEdyなどの流通系ICカードにも対応する。本体サイズは177x25.5x84mm。重量180g。
そもそも日本の紙幣にはインクの盛りによるざらつきを利用した「識別マーク」が採用されており、視覚障害者はそれを頼りに券種を識別してきた。しかし、流通されて使い込まれた紙幣の場合は、識別が難しくなるという課題があり、開発の背景には同製品を活用することで高齢者や視覚障害者が、安心して快適に外出や買い物を楽しめるようにという狙いがあるという。
《防犯システム取材班/小菅篤》
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