半導体チップの偽造を防ぐ「ICの指紋」、産総研が低コスト化に成功
エンタープライズ
ハードウェア
注目記事

「ICの指紋」技術とは、ICチップ作製時に自然に発生する“ばらつき”を利用し、チップに固有の番号を発生させる技術のこと。この番号を秘密鍵として認証に用いれば、不正なリサイクルチップや偽造チップによる事故や不正アクセスを防止できる。
多結晶シリコン素子による「ICの指紋」技術は2001年に初めて提唱されたが、通常型トランジスタと異なる構造のため、製造工程が複雑になる問題があった。産総研では、多結晶シリコン素子技術に長く取り組んでおり、今回、多結晶シリコンの「FinFET」(MOS構造を用いた電界効果型トランジスタ)を用いて「ICの指紋」を発生させる回路を、チップ内に形成する技術を開発した。
これにより、通常のIC用トランジスタを用いた場合に比べ、3倍以上の動作安定性で固有番号を発生できるとのこと。製造も低コストに行えるため、将来的に、IoTなどで機器の成りすましを防止する技術として期待される。
《冨岡晶》
特集
この記事の写真
/
関連ニュース
-
印刷技術&ICタグ技術で偽造品防止……凸版印刷が一挙展示
エンタープライズ -
スマホ連動の「IoT傘立て」「IoTゴミ箱」、KDDIから発売
ブロードバンド -
ICタグ技術で安全な食を! 偽造品を見抜く真贋判定用UHFラベル……凸版印刷
エンタープライズ -
IoTと顔認証技術を活用した「高齢者見守りサービス」の実証実験を開始
エンタープライズ -
大日本印刷が英デラルー社と業務提携、偽造防止技術を世界展開へ
エンタープライズ -
スマホと外部機器を簡単連携、ドコモがIoT新サービス「Linking」発表
エンタープライズ -
自動運転で脚光浴びる「Vehicle IoT」
エンタープライズ -
イッツコム×ニフティ×東急電鉄、スマートライフ事業の新会社を設立
エンタープライズ