照明技術で入院患者のストレスを低減するスタンド照明「LAVIGO」
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サーカディアンリズムとは、色温度や照度を調整し、自然光に近づけるよう一日をかけてシミュレートする技術のこと。これにより、人間の自然なライフサイクルに近づけることで、通常の蛍光灯よりも大幅にストレスを低減することができるという。
例えば、朝は目覚まし効果を高めるような力強い青白光で照らし、日中は活動を促す光、そして夕方から夜にかけては、ストレスを解放し、眠気を促すメラトニン効果を段階的に高める光を照射することで、朝を起きて、昼に活動し、夜寝るという自然なライフサイクルを作る手助けをしてくれる。
ドイツの病院で50人の入院患者を対象に行った調査では、夜間のナースコール回数が通常の蛍光灯に比べて約1/4まで減少。心拍の変動による交感神経(LF/HF値:ストレス指標)の変化をデータ変換し比較評価を行なった調査でも、ストレス指標が蛍光灯に比べ約50%も低くなったという。
また、間接照明を使った技術なので、目に優しく、ざらつきなども抑え、さらに同等のLED照明と比べた場合に約50%の省エネ効果もあるという。
想定される用途としては、サーバルームなどの窓がない労働環境や、ベッドなどで横になっていることが多いことから、ライフサイクルが崩れがちな病院の入院患者、高齢者施設の入居者に向けた設置となる。
2015年12月1日に施行された改正労働安全衛生法で、労働者のストレスチェック制度が企業に義務付けられたこともあり、労働環境の改善といった目的でも注目される製品だ。
なお、「LAVIGO」は独・Waldmann(バルトマン)社が開発した製品で、日本ではキャプテンインダストリーズが窓口となり、すでにオフィス・病院・市庁舎などでトライアルでの導入実績があるとのこと。
《防犯システム取材班/小菅篤》
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