国立天文台、宇宙で最も明るい銀河で激しい乱気流を観測
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研究チームはアルマ望遠鏡を使って、銀河の星間物質(星の間にあるガスや塵)の実際の運動を捉えることに初めて成功した。
NASA(米航空宇宙局)の広域赤外線探査衛星(WISE)を使った研究によると、W2246-0526と名付けられた銀河は、太陽の約350兆倍も強い赤外線を放射していることが明らかになった。
この観測結果からこの銀河が塵に覆われたクエーサーであることを強く示唆しているとしている。厚い塵の毛布に完全に覆い隠されているその中心に、猛烈な勢いで物質を飲み込む大質量のブラックホールがあると考えられる。
中心の大質量ブラックホールの周りでガスの円盤がらせん状に回転して過熱することで、銀河は輝く。明るい降着円盤からの光は、いったん周囲の塵に吸収され、赤外線として再放射される。
この銀河は、熱く、塵に覆い隠された特殊なクエーサー、いわゆるホット・ドッグスに属している。これらの天体は非常に珍しく、WISEで観測されたクエーサーのうち、3000個に1個の割合。
研究チームでは、アルマ望遠鏡を使った観測によって、銀河全体の炭素イオンの運動を描き出した。炭素イオンは星間ガスの分布を調べるのによく使われており、赤外線を自然放射する。しかし地球に到達するまでの間に宇宙膨張の影響を受けて波長が引き伸ばされ、地球ではミリ波として観測される。観測データから、星間物質は秒速500~600キロメートルで銀河内を飛び回っていることが明らかになった。
この激しい乱流のエネルギー源は、母体の銀河全体より少なくとも100倍明るいブラックホール周辺であると見られる。ほかの一般的なクエーサーでは、この比率はもっと低い。局所的にもかかわらず非常に強烈な放射によって、銀河全体にとてつもない圧力が生じており、これは破滅的な結果をもたらす可能性があるとしている。
宇宙で最も明るい銀河で激しい乱気流を観測…アルマ望遠鏡
《レスポンス編集部@レスポンス》
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