カメラ一体型から光害対策済み製品まで最新のLED防犯灯の数々
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
町内会や自治会などの地域でLED防犯灯を導入する際には、国や自治体からの助成金が見込めるため、防犯効果の向上やランニングコスト面でのメリットから従来の街灯からリプレースする動きも増えている。そのような需要に対応するため、LED街路灯のトレンドとしては、防犯カメラを一体化させた製品も複数の企業が開発・提供している。
今回の「LED NEXT STAGE 2016」でもそうした流れを受け、複数の製品が展示されていたが、共通する仕様として、防犯灯に設置された監視カメラが単体で運用でき、映像は内蔵するSDカードなどに記録。映像の確認に関しては、設置場所の下などに行き、無線LAN経由で記録映像を回収するというスタイルだ。
共通するメリットとしては、従来のスーパー防犯灯や、常時遠隔監視タイプの監視カメラシステムと比較してコストが大幅に低くなる点が挙げられる。
今回の展示で印象的だったのは、プラテック/トステックの「e自警灯」がその1つ。防犯カメラを内蔵した防犯灯で、通常の防犯灯と変わらない外見と強力なプライバシー保護機能を特徴としている。プライバシー保護技術というのは、記録画像が暗号化されており、SDカード単体を抜き出しても専用ソフトとパスワードがないと再生不能なため、万が一、カメラに設置されているSDカードを奪われたとしても、映像流出のリスクを大幅に低減する。
そしてもう1つ印象的だった製品が、プロテックの安視ん君。ドームタイプのカメラに録画機能を一体化。720p/1080p、1~30fpsで細かな設定が可能な街灯監視カメラ。今回の展示では、コンセプトの発表のみにとどまったが、この安視ん君にLED照明を組み合わせた製品の開発を今後進めていくそうだ。
変わり種としては、LED防犯灯や街路灯による光害に配慮したかがつうのLED照明。光害というのは、防犯灯などの光量や設置場所によっては農作物の育成を阻害するといった光による害。その点を解決すべく、山口大学と光害阻止技術を共同開発し、同技術を活用したLED照明となる。
夜間照明の波長を稲などの育成に影響を与えないようにコントロールすることで、水田の近くに設置しても成長が遅れない効果が期待できるという。
《防犯システム取材班/小菅篤》
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