PCからスマホへ被害拡大、ランサムウェアの国内状況に対し“緊急注意喚起”
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古くは英語表記の脅迫文が多く、日本での流通量は少なかった。これは日本が標的として狙われていなかったためだが、近年のサイバー犯罪の激化にあわせ、日本語を使ったランサムウェアも、2014年ごろより登場するようになった。たとえば、情報処理推進機構(IPA)は、日本語で表示されるランサムウェアの相談が増えたことから、2015年6月に注意を呼びかけ。今年に入っても再度注意呼びかけを行っている。またIPAが選ぶ「情報セキュリティ10大脅威」でも、2014年は10位以下だった「ランサムウェアを使った詐欺・恐喝」が3位にまで上昇している。
今年2016年に入ってからも、日本語で脅迫するランサムウェア「Locky」、OS Xを狙って動作する初のランサムウェア「KeRanger」、スマホを人質に日本語で脅迫する「AndroidOS_Locker」が、相次いで拡散・発見されている状況だ。すでに日本国内もランサムウェアについて“危険水域”に到達したといえるだろう。
こうした状況を受け、トレンドマイクロは6日、「緊急注意喚起-国内民間企業でも被害が深刻化するランサムウェアの脅威」とするブログ記事を公開。法人組織でランサムウェアの被害を防ぐための手引書『すぐ役立つ!法人組織でとるべき「ランサムウェア」対策』を緊急公開したことを発表した。
それによると、トレンドマイクロ法人サポートセンターへの法人顧客からのランサムウェア被害報告について、2014年は40件だったのが、2015年は650件と約16倍まで増加したという。これは一日2件、被害報告されている現状となる。
手引書では、ランサムウェアの特徴や攻撃手法、国内外での被害状況とともに、業務データが被害に遭わないために実践できる対策が解説されている。
《赤坂薫》
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