かく言う私も撮影していた一人なのだ。「していた」と過去形にしたのはわけがある。あまりにも多くの人がスマホで撮影をしはじめると、なんだか自分は撮影しなくてもいいのではないか?と勝手にそんな気分になってしまうのである。
会議に参加している新人君は熱心に撮影をするため、「田中君、そのデータ僕にもメールで送っておいて」で済んでしまうことに気が付いたのだ。新人君は大変である。フォーカスに注意しながら、一生懸命に撮影をするのである。
そういえば以前紹介したツールに、Office Lensというものがある。これは斜めから撮影しても、あたかも正面から撮影したかのように台形を補正してくれる驚きのツールだ。撮影会が定番になってからこのツールのファンが増えた。保存方法はさまざまだ。事業部の上田君は「あれはいいっすよ」「すぐれモノっすよ」を繰り返す。撮影した画像は議事録と一緒にグループウェアのスケジュールに添付しておく。こうすることで、だいたい会議に参加しなかった人も内容が推測できる。
試しに、「電子黒板、簡単、低価格」などとググッてみるとMimioTeachという製品が検索でひっかかってきた。ガイアエデュケーションの製品らしい。メールに問い合わせたところ、担当者様からお返事が……。「MimioTeachと、MimioCapture3という製品の組み合わせで、会議でホワイトボードに書いた内容をデジタルデータとしてPCやタブレットPCにリアルタイムで取込み・保存する使い方が可能でございます」と。なんでもデモ製品を貸し出していただけるとのことなので使ってみた。
「MimioTeach」はホワイトボードで磁石で取り付けることができるシステムで、これが文字を読み取る母体となるもの。MimioCapture3は4色ペンで、ホワイトボードに書き込んだ内容や図をリアルタイムでパソコンに保存できる。パソコン側にはセンサーHUBをUSBに装着して文字や図形情報を受信する。パソコンにインストールしたソフトを起動し、専用ペンでホワイトボードに書き込むとそのまま画面に反映されるのが気持ちいい。
しかし、このシステムだとソフトウェアをインストールし、レシーバを差し込んだ1台のパソコンにしかメモは反映されない。複数人のパソコンと書き込んだ内容を共有するにはどうやっているのだろうか? これについて同社に聞くと、WEB会議システムとの連携を挙げた。ある企業はSkypeの画面共有機能を使って、複数人の遠隔地の参加者のPCと書き込み画面を共有しているという。
Mimioは1.2×2.4mの範囲まで対応しているが、ホワイトボード一面には収まりきらない時に、ページをPC上で増やしてどんどん書き進めて使ったり、(今回は試せなかったが)MimioStudioに取り込まれた手書き文字は、PC上でテキスト変換ができる点もメリットだという。教育現場ではメモが取り込まれる様子を同時に動画で記録。その場に参加できなかった方があとから確認するケースもあるとしている。
また、法人用途になってしまうが、リコーのRICOH Smart Presenterというものがある。ソフトウェアをインストールし、同一Wi-Fiネットワーク内にいればiPad/iPhone上でプレゼンテーションの画面を共有できる。プレゼンしている人がページをめくると、参加者の手元のiPadの資料も自動的にページめくりされる。また共有モードでは、書き込んだメモが共有できる。
あとは、これがどのように会社で使われているツールと結びつけることができるかだろう。
(協力:ガイアエデュケーション)