デヴィッド・ボウイは、それぞれのアルバムで自分ではない誰かを演じていたように、俳優としてもスクリーンで異彩を放った。『地球に落ちて来た男』はウォルター・テヴィスの同名SF小説を、ニコラス・ローグ監督が映画化した。
ローグ監督にはミック・ジャガーやアート・ガーファンクルを主演に起用した作品を撮っている。俳優ではない「異物」であるミュージシャンがいることで、映画はに運動が生まれる、と評価される。
当初、ボウイはこの映画のための楽曲も用意していたが、俳優としてボウイを必要としていた監督の要請もあって、ボウイは演技に専念したという。代わりに音楽を担当したのは、ママス・アンド・パパスのジョン・フィリップスだ。
本作は京都みなみ会館の出資により、公開が実現した。7月16日よりユーロスペース、シネマート心斎橋ほか全国順次ロードショー。