犬が健康なら親も健康!? 富士通、ペット介在型見守りサービス
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実家に住んでいる両親の年齢が60歳を超え、そろそろ健康が気になってきた。そこで高齢者の見守りサービスを検討しているが、「まだ見守られる年齢じゃない」と反発されそうで迂闊に相談できない。親の尊厳も傷つけてしまいそうで心配……。高齢化社会を迎える日本では今後、こんなケースが増えてくるのではないだろうか。
そこで富士通では、ペットの健康を通じて間接的に親の健康を把握できるソリューションの開発を進めている。ペット向けIoTセンシング機器「わんダント2」(今年4月に発売)を利用するため、まずはわんダント2について説明しよう。
「わんダント2」は、ペットの首輪に装着する「わんダントチャーム」と、室内に設置する「わんダントステーション」で構成されるサービス。カメラ・温度計・湿度計・Wi-Fi機能により、遠くにいながらにして愛犬の「いま」が手許のスマートフォンで分かるようになっている。これを高齢者の見守りサービスと絡めた。その仕組みはいたってシンプルで、ペットの日々の活動変化(歩数・運動量など)をチェックすることで、親の活動を想像するというものだ。
ブースの担当者によれば、犬の動きと飼い主の動きにはある程度の関連性があることが分かっているとのこと。例えば飼い主が在宅中は犬も活動的で、飼い主が外出すると犬は寝ている。わんダント2では時系列に沿った犬の活動量が把握できるので、「毎日夕方に散歩で3,000歩くらい歩いていたのに、今日は行っていない。もしかしたら何かあったのかも」といった気付きにつなげられる。
担当者は「子どもからすると、離れて暮らす親の健康は常に心配。でもアクティブシニアの方には、見守りサービスに抵抗感を示される方も少なくない。わんダント2を利用すれば、プライバシーや尊厳に充分に配慮したうえで、親の健康寿命を延ばすことができる」と説明。サービスの実用化に向けて現在、関連企業と詳細を詰めている段階だという。
《近藤謙太郎》
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